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稲妻日記 - ESSAY BY KAI YOSHIHIRO|甲斐よしひろ

稲妻日記 ロッカーは今しかない、
日記があって、本当に良かった。
甲斐よしひろスパークエッセイ


白夜書房 1987/11/25 [ISBN-10:4893670859]


ダマされんなよ、世の中の見てくれってもんにさ。

言いたいことを言える時代だからっていうんで、ヤリたいことヤレる時代だからっていうんで、時と場所をわきまえないで全部てめえの欲望をバァーッと出しちまったら、パァだからな、ホント。それじゃたんなる通り魔と一緒だよ。
ものの心理ってのは、そんな見てくれに流されてくような、目に見えるところにはないわけでさ。
そうさ、這いずり回んなきゃならない時は這いずりゃいい。のたくり回んなきゃならない時はのたくりゃいい。
ハタから見りゃあ、
「あいつ何やってんだ?」
って思う奴には思わしとくさ。
てめえ自身に対してまっとうに生きていけばいいんだよ。
そうして言いたいこと、やりたいこと、てめえ自身の中にためこんでためこんで、
「たまりきったな」
っていう時に、テンションが目一杯上がったブ厚いもんを、ブチまける。

勝負ってわけさ。世間に対してしかり。もちろんてめえ自身に対してもしかり。
こんなふうにドロまみれになる時はなる、勝負かける時はかけるってな。まっとうな生きざまさらしてやっていきゃあ、いいんだよ、それだけでな。

こんな書き出しから始まる本書は、7つの章に分かれて構成されている。
熱 ----- 音・ビジネス史
感 ----- 音・ビジネス私史
遊 ----- 街・文化
彩 ----- 酒・女
生 ----- 食・男
刻 ----- 故郷・生活・子供
触 ----- 過去と未来の境界線から

で、内容としては描き下ろしかというとそうではなく、NHK-FMのサウンド・ストリートの1983~1985年の放送分を基に構成しているという。
発売当時この記載を見て何だか読む気が失せたような感じがして、読み終えているか、いないか分からないという・・・・。
今回このページを起こすにあたって、何となく読んでみようかなという気になってきたので、今一度この本に向き合ってみようかなと思う。[2017/11]

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