Bookshelf

か・さ・ぶ・た|甲斐よしひろ全告白集

かさぶた 1/4世紀の記録を
ここに集大成!


「"かさぶた"は、はがすと痛いと
わかっていてもはがさずにはいられない。
この本は、オノレのしみのような痕になった
過去である。いや歴史ともいうが」
(甲斐よしひろ)
甲斐よしひろ音楽活動25ANNIVERSARY

ワニブックス 1999/3/30 [ISBN:4-8470-1306-9]

<スティング> <小室哲哉> <浜田省吾>などなど、ビッグな対談
<江國香織> <山本智志> <佐伯明>などなど、シビアな評論
その時代を飾ってきたメディアの記録をここに一挙収録!!
[完全ディスコグラフィ] & [博多時代の回よしひろ詩集初公開]付

ロックを唄うために、やっぱ生まれてきたんじゃあないかとフイに、思う時がある。オメデタイ奴だと言われそうだが、どうにもそうとしか思えない瞬間がある。だって中学の時のバスケット・ボール。ゴールを決めてオフェンスから戻ってディフェンスに変わるあの間、あれは何に似てる?

そう1曲を唄い、踊り、走り回ってズドンとエンディングをキメて、照明がおち、次の曲にいく時のあの間だ!あの間と同じだ。中学の2年間、バスケットでのサーキット・トレーニングで鍛えられた体が覚えたその間は、わずか5秒あればすぐに回復する。それはマイクの前で淡々と唄うフォークソングよりも、ロック・ミュージックを唄う為の複線としか思えない。
あのインターバルはロックの間だ。


母親がせっせと、目が良くなるように食べさせた甘いレバーの煮つけは、視力を良くすることはなかったが、その分、強靭な声帯を手に入れさせる事になる(オフクロ、ありがとう!)
ウンザリしながらも、母親の言いつけを守るための苦悩n日々も、20代前半で手に入れる事になる"一生の仕事(キャリア)"につながる事になる。


高校一年の終わりに付き合いだし、その後、文芸部の部長にもなる彼女から、インスパイアされた"言葉"という切なくも甘美な武器も、ちょっとした勘違いで、ある夏、右弦のギターを左で弾き始めた事も(だって、サウスポーのビジュアルそれ自体、ロックだろう?)その点に集約される気がするじゃないか。

1999年2月某日 晴天
甲斐よしひろ

HOME | Kai Menu