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THE PARTNER TOUR 1997 : KAI YOSHIHIRO

PARTNER TOUR
本当、僕から言わせれば久しぶりなオリジナルな匂いを放ちながら発表されたアルバム・・・それが「PARTNER」だった。
前作「GUTS」は鎌田ジョージをプロデューサーに迎えて、非常に懐かしい雰囲気、そう甲斐バンドのサウンドテイストの延長線においたようなイメージ・・・。
それが甲斐バンドではないのだけど・・どこかシュミレートしたような・・・・だから聴きやすかった面もあったりした。
変化していって欲しいという願いはこのアルバムでついに実を結んだように思えた。
・・・・・・・・「PARTNER」・・仲間、協同者、つれ・・・。
相手を変え、趣向を変え聞かせてくれた近年傑作と言えるアルバム・ツアーで久しぶりにパンフレットも販売された。
赤坂BLITZで幕は落とされ始まったツアーは新たな息吹を放ちながら、展開されるステージなハズだった・・・。

いや、もうライヴの感想はここではやめておこう・・・(^_^;;
パンフのことに目を向けよう・・そういうコーナーだった・・・・
製本された写真集ばりのかなりの出来、中に収録されているオフorオンステージのショットはいずれも生き生きしている様が見てとれるように思う。
コンディションとかいうのではなく甲斐を取り巻く環境の良さとでもいおうか、状態はいいんだろうと伺える。
それだけ「PARTNER」というアルバムの出来は素晴らしかったのだから・・・。

あ、またアルバムの話に逆戻りだ・・・・(^_^;;

KEY Words

Key Word

9:00pm , August , 1997. At Bar Tuder. KAI Meets GEORGE


ジョージ(以下G)「なんていうの、甲斐さんとのやりとりが「GUTS」の時は分かんなかったけど、あれでもう分かっちゃったし。
甲斐さんがどうしたいのかとかよく分かったから、別にムキになってギターを色々弾こうとか、そういうことはもうない。
「GUTS」の時は俺、必死に弾いた感じはあったんだよね。
でも、そんなことしなくてもいいんたな、て。
こないだ作ったアルバムもそうだし。
「GUTS」の時はちょっと弾き過ぎてたかな、って今は思うし。」

甲斐(以下K)「もちろん、作戦というかね、そういう戦略的なことでそういうのもあったんだと思うけど、だんだ一緒に過ごす時間が多くなって、内面みたいな部分がだんだん分かり合えてくると共にさ、量の問題じゃないんじゃないかつていう感じだったじゃない。」

G  「一緒にロッキュメントとかやってたからね。」

K  「そうそう、それはロッキュメント的なところから来てるところもあるし、隙間も多く作れてて。」

G  「甲斐さんとは、そんなに肩に力入れなくても、リラックスしてやればいい場なんだな、っていうのかな。」


前もって僕らが確認するのっていうのは、アルバムの一番べーシックな部分をどうやるがってことね。
だからベーシックな部分は確認するけどそれ以降はもう表現は自由。
「パートナー」っていうアルバムに関しては、森雪之丞とがCHAGEとが色々な人たちとやったんだけど、ギターをさ、いがに絞って、いかに弾かないかっていうことに一番頭を悩ませたんじゃないかな、ジョージはね。
それは要するに、繞舌になりすぎず、語るに落ちないようにするっていうことが一番ポイントだったんじゃないかと思うけど。
とにかく弾かないようにする、っていうことが一番ポイントだった感じがするのね。


K  「実はね、いつかジョージにチャンスがあったり言おうかなと思ってたのは、俺、こんな 人に任せたことはないんだよ、ホン卜。
昔の俺を知ってる人だったら絶対びっくりすると思うね。「GUTS」の時は、ギターのパートは全部任せてジョージがギターを弾いてるところは、泳ぎに行ってた。」

G  「引っ越しもやってたしね。」

K  「そうそうそう(笑)。だけど、今回はもう、さらにベーシックな部分だけ確認したら後はもういいよ、って そういう意味ではね、殆どお任せ。
俺ね、多分プロになって初めてだと思うんだよ。なんていうかな、エモーションの部分ではフィフティ・フィフティなんたけど、実際のプレイの場っていうことに関して言うと、ホントにかなりの部分でお任せになっててそれですべて見える。」

G  「このツアーでやるメンツにしてもそうなんたけど、最近レコーディングやってるメンツっていうのはもうホントに凄いメンツで。
まあきっと、甲斐よしひろだからなんだろうけど、ツアーもそういうレコーディングのメンツで回れるっていうのは、凄いんですよ。
ホントにね、素晴しいよね」

K  「素晴しい。」

G  「例えば今甲斐さんが、ちょっと曲浮かんだから明日レコーディングしようって言って、エンジニアも含めてね、今やってるメンツが集まれば、もう明日すぐいいものが出来るぐらい。」

K  「甲斐バンドで言うとさ、「マイ・シエネレーション」と「破れたハートを売り物に」の辺りの2枚っていうのも、本当にそんな感じたった。
スティーヴィー・ワンダーがさ、深夜の1時頃に電話かけてみんなで集まって「サー・デューク」だっけ、深夜3時からやったっていう有名な話があるんたけど、それぐらいの感じはあるよね。それでいてクオリティももちろん高い。
でもね、今の俺たちは「マイ・ジエネレーション」や「破れたハートを売り物に」の時の甲斐バンドで集まってやってた、泣きたいぐらいに切ない突き結め方のエネルギーとはもう全然エネルギーの種類が違うから。もっと磨きをかけた奴らが、突き詰めた芸風を集めて発散させるにはどうしようかってことだから。
刀師がさ、刀磨いててこれは凄いだろ、って言ってるような感じじゃないのね。
すごく解放しに来てる感じ。
もう、個人練習は120%出来てるような奴が「電話?甲斐さんから?じゃ行く、明日、行く行く」って言って、解放する為にプレイしに来てる、っていう雰囲気なのね。
なんていうか、王貞治の野球じゃないよね、長島茂雄に近い感じ。
イチローみたいなね、華やかさがあってなんぼでしょう、っていう感じ。もの凄い絞ってるのはいいんだけど、すごく突き詰めきったエネルギーでさ。」

G  「GUTS」から始まって、俺は甲斐さんとレコーディングとかやり始めてから、レコーディングってこんな楽しんだなって思うようになったっていうか、苦しくないし。」


今回はねバンドからソロへってことなんだけど・・・、例えば去年の「BIG NIGHT」っていう甲斐バンドのアルバムのコンサートは、とにかくやることはみんな分かっているわけです。
何の曲から始まるか。「三つ数えろ」か「きんぽうげ」ぐらいじゃないの、って。
で、終わりは「100万$ナイト」だろうとか。みんなどうやって進んで行くかをね、たぶんもう、ある程度分かってるんだけど、それを敢えて分からせた上で、それをもっと、更に超えるエネルギーでやるって感じでね。
要するに去年のノリっていうのは、カーニバルなんですよ。お祭り騒きというかね。すごく外交的っていうか、社交的。
やっぱり「100万$ナイト」の照明に表れているように、点をどうやって広げていくかっていう感じだと思うんだよ、甲斐バンドは。
キラ星の如く輝いているような感じが見えても、よく見てると最初から発してるポイントは実は点で、点から放射してるっていう感じが甲斐バンドなのね。
そういう意味においても、今回のツアーはカーニバルみたいな感じじゃなくて、今度は"点"じゃなくて"面"だということです。
取り敢えず、どれだけ人に正体を掴ませないようにして、でもすごく、ひとつのはっきりした、でっかい強力なパワーのある"面"を突き付けるかっていうような。
だから、そういう意味では去年がカーニバル的で外交的だとしたら、今回はある種、内面的っていうところがすごくある。
だけど、内面的な部分は、逆にすごくポップでエンターテインメントに飛ばないと、聴いてくれないじゃない。
だから、すごくエンターテインメントということを心がけてる。


K  「すごく面白いのは、血液型違うのに、突き詰め方は似た種類があるのね。要するに自分と同じ右並びにこないと腹立つんだよね。」

G  「もう、来ちゃってたりとか、超えてくれてれば全然いいんだけと。」

K  「自分のキャパより越えてるとなんも言わないんだよね。自分が思ってるキャパたったらOKだもんね。今度、ツアーはROCKUMENTIIIでも演ってもらったキーボード前野くんなんだけど また新たな病気の人、症状の人が加わった(笑)。
抜けられないんじゃないかって。で、青山純てメッケンじゃないじゃないですか。
みんな僕が思い描いてるよりも、違う角度から杭を打ち込んでくる連中だから。もうOKなんだよね。僕もジョージも、自分がびっくりしたい。
他人のプレーで自分がびっっくりしたい。で、ミュージシャンによくあることなんだけど、すごいもの見てると「あははは」って笑っちゃう感じあるのね。
すごいね、っていう前に「あははは、まいったね」っていう感じ。それさえあればOK。」

G  「でもさ、レコーディング入る前ほとんど話さないよね。俺たち。」

K  「入る状態になればなるほど話さなくなるわけ。俺たちは。ひどいよね(笑)。」

G  「ほんと会話ないよね(笑)。」

K  「大事なことだよ。話さなくていいんだもん。心配だったらいっぱい話さなきゃいけないじゃない。ところで僕がCHAGEとかと組んだ感じってどう。」

G  「すごくいいと思う。最近そういう感じでやってるじゃない、いろんなアーチストと。相手も刺激になってると思うし。甲斐さんて閉鎖的なイメージあるじゃない、自分を絶対曲げないような。コラボレートしないっていうかさ。もっといろんなアーチストに甲斐さんを知ってもらいたい。こんな現場があるんだって、レコーディングにしてもロッキュメントにしても。
だって来てるミュージシャンがみんな喜んで帰っていくじゃない。シビアに見えるんだけど、その緊張感を楽しんで帰っていくから。」

K  「リハーサルより萎縮した感じたったのって穴井夕子だけだからね(笑)。みんなリハーサルよりずっといいもんね、ステージの方が。」

G  「そうそう。」


「パートナー」っていうアルバムを作って、今回そのまんま丸ごとツアーに出るという感じなんだけど。その間に、なんともうアルバム1枚を録ったというびっくりする話があったりするのね。
もう新しいアルバム1枚録ったんですよ。キーワードはレゲエで。もうそれ以上は言えないんだけど。それでまだいつ出すかも全く決めてないし、どう出していいのかも分がんないというか(笑)。今年中に録りたくて空いてる時間がここしが無かったんで。ミックスはまだやってないんだけどね。10日間でなんとアルバム1枚録ってという、まるでニルバーナのような。それも一発録りとかじゃなく、ちゃんとしっかりやりつつ、1日3曲っていう録り方で。もうバッチリなんですよ、テイクは。


K  「で、今回のライプのことなんたけど・・・。考えてるのは、大きく分けて3〜4つくらいのパターン。まず、初日のBLITZは、挨拶代わりの一発目してR&R中心のナンバーで押しまくり、ツアーはもうまったく変えて甲斐の王道をきっちり見せる。あと、別にゲストの予定とかはないんだけど、アルバムに参加してくれた人たちとか、当日ふらっと来た人たちとのセッションはあるかもしれないね。
とにかくバンドの次はソロ、っていうことだ。さっきも言ったけど、結局斐バンドがカーニバルだとしたら、今回はもっとこう、内面的にいきたいから。
より内面的にいくってことはさ、さらに華々しいエンターテインメントっていうことなんだよ。だからヒット曲オンパレードの大エンターテインメント。
あと今回はね、オーディエンス全部に歓喜をあげさせるステージをやりたい。黙らせるのはヒット曲だけど、唸らせるのは更なるエネルギーがいるわけじやない。更なる歓喜っていう気持ちにみんながなるようなステージをやりたいよね。オーディエンス全部に歌わせる。大きい町から小さい町まで行くわけだから、ヒット曲はやるけどそれたけに頼らない。そこにたよった横成じゃない。
更なる切リロがありでその上でヒット曲をやる。それで決められてないところで僕が手を上げて、ブレイクして歌わせる。
オーディエンス全部にね。
もう一度言おう。バンドの次はソロです、ということで----------
ジョージ、ありがとう。」

G  「はい」


More KEY Words & Message


アナタノ ニオイ トテモ スキ


アナタノ アセ トテモ スキ


アナタノ ユビ
アナタノ マツゲ
アナタノ クチビル
アナタノ ニオイ

アナタノ マブタ
アナタノ ハダ


アナタノ イタミ
アナタノ テノヒラ


アナタノ オンド
アナタノ カミ


アナタノ コドウ
アナタノ ソクド
アナタノ カタチ
アナタノ クセ
アナタノ ユメ
アナタノ エガオ
アナタノ ナミダ

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MEMBERS


Yoshihiro Kai - Vocal & Guitar

George Kamata - Guitars

Jun Aoyama - Drums

Motofumi "MECKEN" Ogiwara - Bass

Tomotsune Maeno - Keybord