about Kai
Kai Yoshihiro


甲斐バンド時代にも「翼あるもの」というソロアルバムを出したりもしたが、1986年に甲斐バンドを解散後に神宮球場で行われた「ジャパン・エイド」にて「イエローキャブ」「冷血-COLD BLOOD」でソロ活動をスタート(アルバム制作はその前からだろうが)その健在ぶりを強くアピールした。
ノナ・ヘンドリックス・バンドを従え唄っていたのだが2日目のトリを飾った演奏は前日のそれとはまったく違う充実した演奏であった。
甲斐のステージにピーター・ガブリエル、ノナ・ヘンドリックスがコーラスに参加した「冷血」は甲斐バンドの勢いに迫っていたと思った。(田中一郎もゲストギター・プレイヤーとして参加していた)
その後Kai Yoshihiro and ProjectKとクレジットされたソロ第1弾アルバム「ストレート・ライフ」でソロ活動をスタートさせ、「ストレートライフ・ツアー」と銘うった武道館ライヴ3Daysで完全にソロ甲斐よしひろをお披露目する。
甲斐バンドとは違ったアプローチを見せられ戸惑いは隠せないものの、パワーのあるヴォーカルに魅了されせられた。
何よりも甲斐バンドの時とうってかわってリズム隊のドラマー、ベーシストは先のノナ・ヘンドリックス・バンドからツアーに参加しており、パワフルな演奏を聞かせてくれていた。
ギターにはBOW WOWの斉藤光浩(ARBにも参加していた時期もあった)やフェンス・オブ・ディフェンスの北島健二という強力メンバーで、武道館では斉藤に代わり甲斐バンドの田中一郎がジャパン・エイドにつぎ甲斐と共に活動をしていた。
甲斐バンド時代には考えられなかったTV出演もこなし、「夜ヒット」では名曲「レイン」を演奏。ギタリストにストリート・スライダースの蘭丸を迎え彼らしい、絶妙なカッティングでオリジナルを見事なまでにアレンジして聞かせていた。(この時、一郎はベースで参加)
常に時代の流れを敏感にキャッチし混沌とした世界を表現した「カオス」の発表や、アコースティック・ライヴを本牧アポロシアター、新宿パワーステーションなどで行い、一連のA.G.Liveを披露していった。
アコースティックでやることで甲斐のヴォーカルはストレートに響き、アコースティックなアレンジに相まって絶賛された。
アポロでのライヴはビデオでもリリースされた。また同時期にファンクなアレンジで行ったライヴもリリースされた、それがFunk Up Nightだった。
常に新しい展開を模索して活動を続けるが、ソロ期は一旦終息を迎える・・・そう、KAI FIVEでのバンド活動を開始するのだ。

結局KAI FIVEは3枚のスタジオアルバムと甲斐のヒストリーを追ったライヴ盤を残し活動休止、甲斐はそのままソロ第2期に入る。

1994年新たなソロ活動は「太陽は死んじゃいない」で始まる。
やっぱりバンド形態のKAI FIVEとは違った曲が並ぶ・・・。
KAI FIVE時代に映画「ラストソング」の挿入歌として、俳優吉岡秀隆への楽曲提供となった「光あるうちに行け」など名曲も多いアルバムとなった。
1995年、新たなチャレンジは通常のライヴ活動とは別に実験的ライヴ、Rockument(ロッキュメント)を敢行、年に1つのテーマで集中的に行うライヴだった。
[1995]Rockument - Guiter of Friends
[1996]Rockument II - Urban Voices
[1997]Rockument III - Female Night
[1998]Rockument IV - Home Coming
実は1998年を持ってRockumentのホームであった日清パワーステーションが閉じることになった。
ファンとの距離を感じさせない場所を選んでのRockumentではあったが、その場所が無くなってしまった格好となった。
しばらくRockumentは封印されることになっていった・・・
甲斐は共同プロデューサーにライヴで一緒に活動をしている鎌田ジョージを迎えアルバム「GUTS」を完成させる。
このアルバムはかつてない程甲斐バンドテイストを含んだアルバムに仕上がった。
「街角」という呼称をバンド以後に始めて使った「風吹く街角」は特に甲斐バンドを感じさせるものではないだろうか。
甲斐バンドらしさという面とKAI FIVE後期にバンド回帰の伏線が一つになったかのようにライヴでは、アルバム曲よりも甲斐バンドの曲が演奏される事がこの頃より多くなっていく。
それも「ひとつのノレン」でくくれるようになった気持ちとファンがソロからバンド時代を懐かしむようになっていく傾向もあったのかもしれない。
翌1996年はそれが現実のものになる・・・甲斐バンド復活である。
この年一応はRockument IIが開催されるもその余韻は夏に甲斐バンドのライヴという形で爆発する。

福岡での「ONLY ONE NIGHT」を経てようやくソロに戻り、Rockument IIIが4月に行われる。
この時はサブタイトルがFemale Nightで「母性」がテーマだったのでゲストも女性という単純なものではなく、ハイポジのもりばやしみほ、EAST END(何だ、男じゃん・・でもステージでは女装だったよ)、坪倉唯子、穴井夕子という多彩さ。
せっかくのゲスト選びで観にいくライヴなんだけど、この時は坪倉唯子が見たかったんだが、調整つかずEAST ENDの日に行く。
実験的要素が強いとか言われるRockumentだが、意外性のある曲をやってくれるのがすごい楽しみだった。
そして7月には2年ぶりのアルバム「パートナー」発表。
アルバム名のついたツアーが行われ今までになく広範囲をカバーするツアーが組まれた。
東京でも赤坂BLITZと厚生年金会館とライヴがあり、BLITZでスタンディングで堪能し、厚生年金でじっくりと・・・。
珍しい演出が行われたことも特筆に価すると思うのだが、「は・だ・か」で森雪之丞が登場。自身の詩の朗読をしていた。これがインパクトがあった。
1998年にRockument IVで「Home Coming」というサブタイトル・・・そうセルフカバーである。
この時研ナオコへの提供曲「時雨れて」が実に良かった、また見に行った日が松尾清憲がゲストで「愛しのロージー」が聞けたこと・・・そして「サタニックウーマン」「レイニードライヴ」が聞けたことが本当に大収穫のライヴだった。
こうしてアルバムツアーよりもRockumentライヴに充実した喜びを覚える自分にはっきりと気が付く、そんな頃だった。
この冬12月にHolynight I need your kissと銘打ったクリスマスライヴを行うが、そうしたジレンマもあり見送り・・・Rockument IIを見送った(子供がいたので行けなかった)のとは違う意味でイリーガルな状況になった。
そして25周年記念一色となる1999年を迎え、Zepp東京でHigh way 25 upライヴを行う。
ヘッドマイクを使い歌うという異色なスタイルに違和感を覚えつつも、この夜の「荒野をくだって」は素晴らしかった。
このステージで披露された今でも未リリースな名曲「against wind」が最上のステージを締めくくっていた。
そして25年の集大成CD BOXセット「HIGHWAY 25」をリリース。未発表作品なども含め81曲の大ボリュームのセットに感激をしつつ、KAI FIVE時代の未リリースとなった曲「ブルーローズ」に何とも言えない複雑な気持ちも覚えつつ、25周年の集大成は11月の新高輪プリンスの大宴会場 飛天でのライヴ「Golden Thunder Review HIGHWAY 25」で締めくくることになる。
このステージの中盤が甲斐バンド復活の場になり、この後ソロと甲斐バンドの活動が並行するようになる。
2000年を迎えDVDによるヒストリーを発表、原点に戻るという意向か、7月には国際フォーラムでチケット代\10,000の「ひとりっきりの甲斐」というサブタイトルを持ったライヴ「My name is KAI」を行う。
本当に甲斐ひとり、アコースティックギターで力強く甲斐の歌に酔いしれるも、クラシックコンサートを聞くかの如くシートに深く座り、甲斐の声を堪能しようとするファンが多かったのが印象的なステージとなった。
12月にも仕切りなおしという訳ではないが、厚生年金会館でパワーも全開なステージを再現、改めて力強さに魅了されるものになっていた。この時はオールスタンディングな状態になったのは言うまでもない。
そうしてついに21世紀を迎えRockumentが復活!!今度は場所をSHIBUYA-AXに移し自らのカバーを今のテイストで披露する。
聞き物は「翼あるもの」でカバーしていた名曲の数々。
甲斐オリジナルでない部分でどういうノリになるのか、ファンがお互い見えないままのステージだったが、演奏が始まってしまえば盛り上がりに盛り上がるものとなった。
近年続いている甲斐バンド的なセットリストに不満を持っていたので、こうした新しさはいつも感動を覚える。
しかし、この日のエンディングは「冷たい愛情」・・・とびきりの夜になった。
この後、場所は同じSHIBUYA-AXで甲斐バンドのBEATNIK TOURが行われた。

10月にはかつてのラジオ番組「セイ!ヤング」が「セイ!ヤング21」として復活。
甲斐は金曜のパーソナリティになり松藤と共に毎週今の甲斐に触れられる機会を設けた。
しかし、残念ながら本番組はプロ野球のオフシーズンを埋める番組であった為、2002年3月をもって終焉を迎える・・・と思われたのだが木曜の1時間番組として、甲斐のセイ!ヤング21だけ続投決定。
途中、サッカーW杯観戦休暇?を挟みつつプロ野球のシーズン中も、甲斐と松藤による軽快なトークは続く事になった。

6月には待望の(微妙なキモチなんだけど・・・だって・・)RockumentのDVDボックスセットが発売になった。
単なるDVDボックスなら実のところ買うのはやめようかと思っていたのだけど、エクストラディスクにゲスト参加の未収録シーンが入ると言う。
買わずにいられようか・・・・散々悩んだ末(買う気は満々だったんだけど、今度は金額面でね・・・)その手は予約のボタンをクリックしていたのだった。
新星堂のネットで購入したのだがイベント参加出来る応募チャンスがあったので、商品到着後すぐに応募・・・そしたら見事当選。
夏の蒸し暑い中新星堂本社に行きイベント参加・・・これはライヴではなくトークショーで、甲斐の他ツアーに参加しているベーシストの坂井氏、追ってギタリストの蘭丸(今はつっちーと言ったほうがいいのかもしれない)が来て約1時間立見ありのものだった。
ツアーにかける意気込み、W杯での裏話、etc....実のところあまり期待してたわけじゃなかったんだけど、トークはとても面白く、興味深い話が多く大満足して帰った。
このトークで発表になった追加公演情報にBEAT VISIONからの通知を待って先行予約を行い、8月後半のAXのライヴを待った。
8/27は平日で会社帰りでのライヴ参加となりそうだったので立ち見は辛いなーと思ったら、このAXはスタンディングじゃなかったのだ。
お陰で開演までゆっくりする事が出来て、駆けつけ一気に飲みきったビールで調子も上々、久々に満足したライヴだったように思う。
一部セットリストに不満がなかったわけじゃないが、自分の思いにパーフェクトなライヴ(セットリスト、展開)はなかなかないだろう、仕方なしである。

この再び「甲斐熱」が出てきたので、ずっと買い控えていた「スーパーリマスタリング・シリーズ」のCDをちょこちょこと買い始める様になる。
これで甲斐バンドのCDもダブりがどんどん出来てしまうのだな・・・(T-T)


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