 Paul Stanley/Gene Simmons/Ace Frehley/Peter Criss
I Stole Your Love:Stanley and Frehley(Lead Guitar)/Christine Sixteen:Simmons(Guitar,Piano)/Love Gun:Stanley(Bass)
Got Love For Sale:Simmons(Guitar)/Plaster Caster:Simmons(Guitar)/Almost Human:Simmons(Rhythm Guitar),Jimmy Maelin(Congas)
Then She Kissed Me:Stanley(Lead Guitar)
Produced by EDDIE KRAMER
Recorded at Record Plant Studios, NYC
Casablanca NBLP-7057
Released: 1977/6/30
RIAA:●1977/6/30 ●1977/6/30
Kob's Recommended:★★☆
[Notes]
初来日の余韻も残る夏にKISSはこのアルバムをリリースしてすぐにLOVE GUN TOURを始めた。
既にKISSの地位は確立されまさに頂点に立った時期でもある。
確か修学旅行の旅先のレコードショップに貼ってあった、このアルバムのポスターを見て同じKISSファンの友人と狂気し、帰ってすぐに予約しにレコードショップに走ったものだった。
しかし、こんな狂気した割にアルバムの曲を聴く限りまとまり感が無いというか、共作は無く殆ど各メンバーの色濃い作品となっている為、当時Gene作品にどうも違和感を覚え、初めて聞くAceの歌声もあまり自分の中には響かず、中途半端な状況で受け止めていた。
Aceは当初このアルバムに"ROCKET RIDE"を入れようとしたのだが、GeneとPaulに反対されあえなく差し替えることになる、それが彼の初ヴォーカルでのお披露目になった"SHOCK ME"なのだが、ナーバスになったAceは床に寝て録音したという逸話もある。
共作が無いという部分ではメンバーは各自の作は各自で・・というような録音の図式が出来上がってもいて、水面下に広がるKISS自体の存続に関わる危機が微妙に見え隠れしている。
尚、"GOT LOVE FOR SALE"はこの年の来日時に書いたとされ、VAN HALEN兄弟とデモを録るなどのアクションがあったが、このデモ音源は近年リリースされた"KISS THE BOX SET"にVAN HALENサイドのレーベルより許可が下りず収録されなかった。
ともあれ、自分自身ではシングルカットも気に入らなかったアルバムであった。何しろ最初にカットしたのは"CHRISTINE SIXTEEN"だったのだ・・・ここは何と言ってもアルバム・タイトルチューンの"LOVE GUN"だろう・・・・。
来日後の余韻を引きずる形でチャートには"CALLING DR LOVE"が残ってはいたが、それも何時までも続くものではない。
思った通りこのシングルのセールスは思った程でもなく、チャートを賑わす程には至らない状況だった。
そんな中だったか日本公演のライヴ盤がリリースされるという話を聞く事になる・・・"ROCK AND ROLL PARTY IN TOKYO"だ。
アメリカに帰ってアルバム・ツアーに明け暮れる状況のKISSの間髪入れないリリースの嵐はこうやって続く事になる。
2014年10月に"LOVE GUN DELUXE EDITION"が二枚組CDで発売されました。こちらはオリジナルディスクにデモ&1977年当時のライヴが収録されています。
[More infomation]
ラヴ・ガン
- 愛の謀略
- クリスティーン・シックスティーン
- ゴット・ラヴ・フォー・セール
- ショック・ミー
- トゥモロー・アンド・トゥナイト
- ラヴ・ガン
- フーリガン
- オールモスト・ヒューマン
- プラスター・キャスター
- ゼン・シー・キスト・ミー
中ジャケ
今回のインナージャケットは血のりで書いたKISSの文字。
すごくインパクトがあったが1997年のリユニオン来日記念盤として、デジタル・リマスターで紙ジャケ化された時には残念ながらシングルジャケ仕様だった為再現されてはいませんでした。
その後再度Victor盤の帯まで再現したシリーズ盤が出ていますが、その際に復刻されたかは未購入なので不明です。
余談ですがその際"DESTROYER"がシングルジャケ仕様になってしまったとか言う、何ともお粗末な話があった。
せっかくジャケ版下を作り直したり工夫が見られただけに残念ですね。
THEN HE KISSED ME/THE CRYSTALS
なぜ収録したのだか判らないが一曲カバーが入っている。
それがTHE CRYSTALSが1963年に大ヒットを記録させた"THEN HE KISSED ME"をリメイク。
"HE"を"SHE"に歌い換えてKISS的消化がなされていて、なかなか心地良い仕上がりのカバーとなっている。
"KISSIN' TIME"に続き「KISS」と入った曲を選んでいるのか・・・と思ってが、次作でのカバーは関係がなかった・・・
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