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- STRUTTER '78
(3'41")[Stanley/Simmons]
- DO YOU LOVE ME
(3'33")[Fowley/Ezrin/Stanley]
- HARD LUCK WOMAN
(3'24")[Stanley]
- CALLING DR. LOVE
(3'20")[Simmons]
- LET ME GO,ROCK AND ROLL
(2'15")[Stanley/Simmons]
- LOVE GUN
(3'27")[Stanley]
- GOD OF THUNDER
(4'30")[Stanley]
- FIREHOUSE
(3'20")[Stanley]
- HOTTER THAN HELL
(3'30")[Stanley]
- I WANT YOU
(3'02")[Stanley]
- DEUCE
(3'02")[Simmons]
- 100,000YEARS
(3'24")[Stanley/Simmons]
- DETROIT ROCK CITY
(4'26")[Stanley/Ezrin]
- ROCK BOTTOM/SHE
(0'51")[Frehley]/(4'34")[Simmons/Coronel]
- ROCK AND ROLL ALL NITE
(2'45")[Stanley/Stanley]
- BETH
(2'45")[Criss/Penridge/Ezrin]
- MAKIN' LOVE
(3'12")[Stanley/Delaney]
- C'MON AND LOVE ME
(2'54")[Stanley]
- COLD GIN
(4'31")[Frehley]
- BLACK DIAMOND
(4'14")[Stanley]
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Paul Stanley/Gene Simmons/Ace Frehley/Peter Criss
Casablanca NBLP-7100
Released: 1978/4/2
RIAA:●1978/5/16 ●1978/5/16
Kob's Recommended:★☆
[Notes]
1978年の武道館での日本公演を終え、KISSはかねてから噂があった通り2年間のステージ活動休止を発表する。
ライヴバンドの活動の主な場であるハズのステージ活動を2年間も休止する、という驚きの発表はまさにKISS存続の危機?!と、詳しい事情を知らない自分でも驚きは隠せないでいた。
当時のFCの臨時ニュースを告げるDM「KISSIN' TIMES Vol.10(April.15,1978)」でその辺のところをフォローしてくれ、かなり安心した覚えがあった。
そのDMに合わせて書かれた情報の一つにこの20曲入り2枚組のベストアルバム"DOUBLE PLATINUM"があり、A面一曲目に収められる"STRUTTER"は新録音だとある。
ジャケットはタイトル通りのプラチナ仕様?で本国でのCMにはカサブランカの社長であるニール・ボガード自身が、とてつもなくデカイこのベストアルバムのジャケットを廻すターンテーブルに乗って紹介をするという力の入れようだった。
実際に手にした時の「喜び」はかなりのもので薄手な紙質ではあるものの、きれいに輝くジャケにエンボス加工で浮き出たKISSロゴに赤文字でタイトル。
中ジャケには同じくエンボスで各メンバーの顔が施されているという懲りようで、光の加減で素顔が透けて見えるといううたい文句もあったように思う。
が、しかしだ・・・このアルバムを語る上で重要なのはこの程度なのである(個人比)。
確かに"STRUTTER'78"は新録音であったのだが、アルバムのそれよりはシングル・バージョンの方が斬新な感じがするのである。
となると後はリミックスなベスト盤という事になるのだけど、回転数が早くなった"FIREHOUSE"だとか、イントロがエンディングにもくっついてるとか、もうリミックスというか単なる継ぎ接ぎな曲という印象が強く、気を入れて聞きこめないのである。
ピッチを上げてPAULの声が若々しいとか、そういう問題じゃないだろう・・・ましてKISS消防署も忙しくなった・・・じゃないもんだ。
まぁ、そういう風に全てが駄目だというのも何なので個人的に救いは"CALLING DR. LOVE"と"BLACK DIAMOND"(エンディングは除く)あたりはいい感じのミックスだと思っている。
単純にGeneの唸り声が被せてあったり、フェードインなどの処理が利いてる感じだったり、Peterのヴォーカルが二重に被せてあるとか・・・そういう類のものなのだけど、その辺だけは好みで聞いてるというのは嘘ではない。
でも、アルバム全体を聞く?というと聞かないのである・・・このベスト盤。
時代的にはKISSの入門レコードになった感のあるものなので、あからさまに「駄目なベスト」と言うつもりはない・・・だけど、これ聞くならオリジナルを聞いて欲しい。
たぶんメンバーもそう思うハズだ・・・事実、このリミックスはメンバーを無視してレーベルサイドで組み上げた産物なのだ。
舞台裏を覗けばなぜそうなっていたか判るはずである・・・そうKISSはこの頃既にオリジナルメンバーの崩壊を目の当たりにしているのだ。
Ace、Peterの問題はKISSの存続に関わる重大な問題だった、その歪みを修正しようとして過酷なツアーを一旦休止し、各自のエゴをそのままKISSという形で押し込めないで、ソロアルバムへと噴火口を換えて危機を乗り越えようとしていた。
また、あるところでは気分晴らしだったのかもしれないがKISSの映画制作にも乗り出すようになっていった。これはマーヴェルコミックなどの勧善懲悪のストーリーでヒーローもの
を例にすればイメージし易いだろう・・・KISSを正義のヒーローに仕立て、悪と立ち向かうという単純明快なストーリーの映画であった。
日本ではまだ詳細について伝え知ることは出来なかったのだが、のちにそれはTV向け映画だったというものでロードショーするような代物ではなかったのである。
しかし当時のFCでは公開に向けて署名活動をするようになる(ワタシも300余名の署名を集めて出したっけなぁ)も結局ロードショー公開とはならず、忘れた頃(諦めた頃、FCが解散しそういったニュースが伝え知れずの頃)に実はフィルムコンサートのノリ?でKISSファンの目の当たりにした映画とは・・・"KISS MEETS OF PHANTOM OF THE PARK"であり、その後セル用ビデオもクラウンより発売になる(邦題「地獄の復活」)。
とにもかくにもこのベスト盤、語る内容が薄い・・・その舞台裏を語るには格好の素材なのかもしれない・・・というものであると思っています。
蛇足ではありますが、本作に収録されている"HARD LUCK WOMAN"のテイクによるプロモを持っていたりするので、音源だけを差し替えたバージョンがいつの時代かに製作されている事だけ付け加えておきます。
[More infomation]
ダブル・プラチナム
- ストラッター'78
- ドゥ・ユー・ラヴ・ミー
- ハード・ラック・ウーマン
- 悪魔のドクター・ラヴ
- レット・ミー・ゴー・ロックン・ロール
- ラヴ・ガン
- 雷神
- ファイヤー・ハウス
- ホッター・ザン・ヘル
- いかすぜあの娘
- デュース
- 10万年の彼方
- デトロイト・ロック・シティ
- ロック・ボトム〜彼女
- ロックン・ロール・オール・ナイト
- ベス
- 果てしなきロックファイヤー
- 激しい愛を
- コールド・ジン
- ブラック・ダイヤモンド
PLATINUM AWARD??
KISSのアルバムは「オマケ」があるから面白い。
単純にステッカーだったりしてたのが、エスカレート傾向になって行く。
このアルバムでは何とRIAAプラチナ・ディスクの額を模した何と言おうかシートだった。
ちゃんとレコードの溝まで再現してあって、結構感動したものだ。
他には収録曲が印刷されたステッカーなどが付いていたが、一番の贈り物は何と言ってもジャケットそのものだろう。
今現在でも光を失わないプラチナの雰囲気を持ったジャケットの作りに所有の喜びは単純ではないのだ。
内ジャケットではメンバーの顔がエンボスで表されていたりして、光の加減では素顔が判るといういうフレコミであったが、顔自体があまり似ていないのでよけいに判りにくくなっているのがご愛敬という所。
いづれもUS Remaster盤のジャケでこの質感やエンボス加工など再現しているので、それだけだけでも買って損はないかなと思ったりする。
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