Punisher
GENE SIMMONS Punisher Customized

Punisher-2をより本物っぽく



EMG-PJ Pickup | Abalone Inley | Schaller Bridge 3D4 | Brass Nut | Schaller Machine Head M4a | Truss Rod Cover




EMG PJピックアップに交換&配線整理
オリジナル
買ってそうそう、しかもガシガシ弾き倒しが出来るほどのテクもないですが、やっぱり本物に近い仕様にしたいと思ってスペック表をにらめっこを暫くの間していました。
スルーネックの所がボルトオンだとか、ナットにブラスが使われていたりする所は、どうしようもない部分や交換するのはちと面倒っていう部分はこの際目をつぶります。
で、気になっているパーツは以下の通り。
  • Pickup:EMG-PJ Active Pickup Set
  • Fingerboard Inlay:Abalone Diamond
  • Machine Head:Schaller M4
どうしても気になっていたのが、ピックアップでした。
実は買う前に姿格好の比較はして、ピックアップもそれっぽい感じでそのままでいいやって感じでいたんですが、よく見ると本物の方はカバードタイプでポールピースが見えないタイプなんですね。
普通にしてりゃ判らんのかもしれませんが、気になりだすと気にしてしまうのでEMGのPJというモデルである事が判り、値段を確認したら\20,000〜\24,000程度。
流石にそんなには出せないなーと諦めていました。で、この標準搭載のMIGHTY MATEなるメーカの製品ってどんなモンなのか、確認してみたんですが胡散臭いHPとなんだかわからない商品で一気にこのまま使う気が失せてしまいました。まぁあまり期待していなかったんですが・・・。
それでも音自体に不満はないのでポールピースを隠すようにカバーしてしまえ!と光沢の無いDVDケースの素材がEMGのそれっぽかったので、ピックアップのサイズに切り出して貼る加工をしようとしていました。
しかし実は諦めきれていないのでネット散策をする日々でしたが、良いタイミングでEMGの旧ロゴのPJモデルが中古で出ていたので、少々考えた後購入を決めました。
最近のモデルは配線部はコネクタ化されているようで、ハンダで付ける必要が無いんですね・・・つまらないです。
ジーンの使っているのもこの旧ロゴタイプだし、まさにドンズバなので楽天のポイントを使ってさらに安価に\9,000台で手に入れました。(ラッキー!!)

注文から数日経ってピックアップが届きました。帰宅が遅くなっていたんですがやはり気になって半分徹夜作業で搭載してみました。
届くのが判っていたので、9Vバッテリーをコンビニで買って帰るつもりが、すっかり忘れていたのでバッテリー無しで組み上げた後に音出ししました。
アクティヴタイプなのでバッテリーが無いと本来の音はしないんだろうなと思いましたが、思いの他音が出たので、「出るモンなんだ」と関心したんだけどPのD/Gサイドの音が出ない。
PのE/Aサイドは音が出るのに・・・勿論、Jも。やっぱり中古だからかなぁと諦め顔になってしまいました。念の為、ショップにもメールを入れておきました。
(3ヶ月保証が付いていたので、あわよくば新モデルとでも換えてくれんかな?と思ったりして)
週末にバッテリーを買って落ち着いて試してみる事にしました。
すると何の問題もなく全部音が出ました・・・(^-^;;;
お詫びのメールをショップに送り、安心した後では出てくる音がなんだかジーンぽく聞こえてくるのが不思議なもんです。

先日は元々のパーツにピックアップを付け替えただけの状態だったので、時間を掛けて配線のやり直しをする事にしました。
この配線はピックアップを交換しただけの状態です。
そこらじゅうから黒い線が出ていてボリュームポッドに山盛りハンダで繋がっていました。
その黒い線は、一応導電塗料が塗られたピックアップのキャビティ部に付けられたアース線だったり、ブリッジのアースもろもろで、この1点で盛らなくてもいいだろって位のハンダ付けでした。
まぁ繋がってりゃアースも利くだろうし、導通も問題ないから構わないんだけど、見てくれは酷いものでした。
(EMGはアース自体関係なかったりするんですが)
それにしてもコントロール部のザグリ具合は見えない所とは言え、汚い仕上がりでした。
導電塗料が乗っているんで黒くて最初は気が付かなかったんだけど、左上のラインはギザギザです。
配線材料もチープな感じだったんで、結局配線材料も含め見直しする事にしました。
トグルスイッチのカチっと感が小気味良い感じでしたが、中を見ると安っぽいスイッチでバラけると嫌だなぁというのもあり、国産品ですがBELDEN製の配線材料と共に購入しました。
左下の写真の時は手持ちにある配線材料を使って整理した時のものです。ポッド類はEMGのピックアップに付いてきたものを2つ使っています。
ジャックは利用出来ないので買わなきゃいけないかなと思っていたんですが、付いていたジャックが3端子になっていたので、ステレオタイプだとすればそのまま使えるのでこの時は試しに付けたらちゃんと使えたのでよしとしていました。
でも、ナンだかワケが判らないヤツなんで配線材料と一緒に国産品のステレオジャックも一緒に買っています。(後に付け替えるんですが、プラグを挿した感じがカチン!というのではなく、ヌルって入るのと同じ様に軽く抜けるので、元のジャックに戻しました)
肝心のEMGの載せ替え具合の写真がありませんでした・・・。
Pタイプの方は問題なく納まりましたが、Jタイプはザグリがほんのちょっと小さくて、ちょっと押し込み付けたので配線材料が到着した際に全部やり直しています。
スプリング入りのピックアップのスペーサーもアースベース付きのものに付け替えて、キャビティに直付けしていたタグ端子もろとも外しました。この時にJ側のキャビティを配線の逃げとキツイ所をヤスリがけして心持ち広げてヘンにピックアップに負荷がかからないようにしました。これで安心です。
上の写真ではバッテリの置き場は特別に無く、スポンジを巻いて空きスペースに納めましたが、ちゃんとバッテリの保持金具を買ったので、位置を決めて留めました。
ネジ留めはせずに瞬間接着剤で貼ったので、衝撃で導電塗料膜と一緒に剥がれる可能性はあったりしますが、その時はその時です。


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Abalone Inley


さて、踏み込むかどうか悩んでいたんですが、踏み込む事にします。
スペックを見ると"White Pearl Diamond"って書いてあるんですが、まぁアバロンじゃないんですよ。 値段からして当たり前なんですけど・・・。
で、"White Pearl"なるものがどんなものか考えたんですが、白蝶貝ならばねぇ、まぁそんなこともないワケですよ。
ちなみに右の写真は本物のPunisherのネック具合です。
やっぱりアバロンのインレイポジションはカッコいいですよ。
さて、踏み込んだ理由ですが、アバロンの加工が一番のネックだったワケなんですが、アバロンの加工が何とかなりそうだったからです。
最初は釣具で「アバロンシート」ってのを見つけて、これ使えそうって思ったんですけど、ルアーとかに貼るやつみたいで曲面にも貼れるって・・・んーヘッドに貼って塗装するワケじゃないんで、ちょっと利用方法が違うなーとこれは却下。

しばらく「アバロン」「インレイ」とかであちこち検索して見つけたのが、「アバロンラミネイトシート」でした。
インレイ用のどんだけ彫っているか判らないんですが、表面しか見えないしうまく今のインレイを取り出せれば、このシート厚分研磨して張って戻せばいいじゃん!という事になって、配線材と共に購入した次第です。
実際にモノを手にしてみると加工はどうしようかなと、ちょっと手付かずでした。
そう考えていても仕方がないので、今のインレイを外すことにします。
インレイ加工の方法を見るとエポキシ系の接着剤を使っているとの事で、外すときのテクニックでヒートガンかドライヤーで暖めて外すというものがあったので、試してみました。
指板の掘り込みのエッジはしっかりしているので、隙間が無いので下手にこじってガタガタにしたくはないので、ホットボンドでインレイ表面にビスの頭をつけて暖めて抜くという作業をしたんですが、びくともしません。

どうせ磨かなきゃならないんだからと、瞬間接着剤で板バネのようなものを接着し、暖めてテコの原理で抜けないかなとやってみましたが惨敗でした。どうもこんなのじゃ抜けそうもありません。 抜けない事には始まらないので、ここらで腹を括ることにしました。
インレイに穴あけて取るか、ダメなら割れてもいいからがっつり外してしまうというものです。
ドリルで小さな穴を開けてひっかけて取ってしまおう、と1mmのドリルビットとやり過ぎはマズイんで、それを廻すためのピンバイスを買ってきました。
恐る恐るインレイに歯を立てて穴を開けていきます。
出てくる削りカスに、「これプラじゃねーのか?貝じゃないよな?」と疑い始め、一つ穴を空けただけじゃ太刀打ち出来ず、その穴に小さなヒートンをつけてみましたが、抜けない。しょうがないのでコテ先をセラミックの細いものに換えたハンダごてを用意してインレイにコテ先を充てていきます。

ブリブリブリ・・・とコテ先が埋まっていきます。これって所謂パーロイド板だよな・・・多分。
カメラでパシャパシャ記録を撮っていたんだけれど、メモリが入っていなかったのが後で判り、作業途中の激しい状態を残すことが出来ませんでした。
最初はブリッジ側のインレイを外したんですが、ピンバイスで加減もわからずに穴を開けたので指板にキズが付いています。
これは最期の1個で撮影した3フレット目の写真。
もうちょっと綺麗にしないといけないかなとは思いますが、インレイ材は綺麗に取れました・・・跡形もなく。
本当はダイヤの形を保ってくれて、代わりに埋める材の型になって欲しかったのですが、型紙を取って削ってジャストに合わせなくてはなりませんね・・・しかも一杯。
ちょっと面倒かもなぁ〜(半泣

右の写真は全て取り終えた状態です。
計10個ですか・・・ちょっと元素材になるようなダイヤカットのインレイ材が無いか調べ始めてたりして、最初の覚悟はどこ行った?って感じですが、まぁ地道にやっていきますね。
実はこの状態で何の不都合もなくプレイ出来てしまいます。
あの太い弦でインレイに当たる程押さえてませんし、ま買ったばかりでインレイの穴が開きっぱなしでプレイも出来ないのでは、暗くもなりますがそのあたりは全然問題なしです、良かった。

さて、インレイの代わりにどういう風な作りにすればいいのか決めかねていたんですが、いよいよここまで来ると放置してばかりはいられません。
で、インレイの土台にプラモの老舗TAMIYAさんの所のプラ板を使うことにします。


板厚は最大の2mmを購入しました。インレイの穴はざっと3mmあるんですが、若干デコボコなのと接着剤の量、アバロンシート厚さの差し引きで2mmではちょっと足りない感じ。
しょうがないので2mmの板を重ねて4mmの板にして切り出す事に決めました。当然厚いので削ってしっかり表面を出してアバロンを貼った後、反対側を削ってアバロン分を落とすという手法で、指板を研磨しないでも良いようにしたい・・・所です。
いきなりなんですが、インレイの取り外しが予定外の結果になってしまったので、穴の型取りが難関なんですけど・・・最終的にはマスキングテープを貼ってオーソドックスに鉛筆でエッジをなぞって写し取るという方法を取りました。
試しに1個作ってアバロンも貼ってみたんですが、イマイチ・・・・。
しっかり気合を入れ丁寧に10個の切り出しと削りをして、面一になるように頑張りました。作業効率上げる為に途中で治具(左の板)を起こして、角出し・面削りをスムーズに出来るようにしたら、かなりの量産体制が出来てしまいました。
インレイベースはこの時点で4mm厚から何度も指板にはめ込んで面一になるようなサイズになっています。実際の所は2.2〜4mmという感じでした。
2mm+1mmで良かったですね・・・ちょっとケチりました。
で量産体制は良かったのですが、パーツが細かいので指先がギターを弾く気を起こさせないような痛みを伴い、ちょっとヘコミました。
で、ようやく左の写真の経過を辿ってインレイが出来上がりました。
それぞれがキレイなダイヤモンド型ではないんですが、穴合せなので最終的に表面がアバロンになってしまえば、大分見てくれも変わるものだと思います。
このアバロンシート・・・お湯につけるとやわらかくなって切り易いって説明があったんですが、流石にサクサクは切れなくてカッターでゆっくり切れ目を入れて最小限のスペースを使って必要個数を作る事に成功。(まだ倍以上作れる程シートが余って良かった)
このまま一気に作業を続けて角を割ったりしてはマズイし、テンションが下がるので一旦作業を休憩します。後は落とし込みの削り込みと、エポキシ接着剤に混ぜる染料が問題か・・・。
普通の手順だとローズウッドの削りカスを混ぜたり、染料を混ぜたりして、隙間を埋めて研磨してトップを出すという工程なんですが、今回の作業工程ではそうはいきません。指板の研磨はちょっと最小限にしかやるつもりはないので、きっちり落とし込み分の削り込みをしないとならないですね。エポキシもそんなに使って後処理が大変にはなりたくないし・・・最終段階で色々悩み所です。
で、いよいよアバロンインレイに見立てたパーツを、指板に埋め込んでいきます。
表面厚が0.2mmしかないのできっちり面一にする為に、プラ板は実際の所落ち込まない為の土台の役割として厚みがあれば良く、出来ればアバロン部分がしっかり埋まってくれればいいのですが、なかなかそうはうまくいきません。
調整でやすりがけするといびつになってしまって、ダイヤ模様が薄く貧弱になってしまったりしそう・・・。

注意しながら嵌めてみますが、思いの他きっちりはまってしまって、エポキシ入れてないのに外すのに苦労したり、きっちり作ったはずなのに隙間が空いてしまって泣く泣くボツにしたポジションもあり、この段階でも気を抜けません。
まぁそうこう言ううちに作り直し4個のNGが発生しましたが、無事埋め込みが出来ました。
左が作り直しとなった12Fの2個、右はしっかりと収まった5Fのインレイです。
12Fはまだ磨いていないので指板がマスキングテープをはがした状態で、ナンだかカサカサになっている状況。
21Fがちょいと浮いた感じになってしまったので、ヤスリがけして揃えました。それ以外は1000/1500番のペーパーで磨いて、コンパウンドで細かく磨いてレモンオイルを塗って仕上げています。更にコンパウンドで磨くとアバロンの輝きに深みが増していい感じです。 でも、実物はどうなんでしょう・・・あまり余計に光っているとアクリルっぽい偽者っぽさが出てきてしまいそうなので、適度に・・。
これラミネートですが、本当のアバロンなので・・・(まぁ合板みたいなモンですけど)。

さて、上にも表示した作業前のインレイの具合とアバロンにした後の表情です。
作業前の写真はちゃんと撮っていなかったので、ネットで探したもので光の加減などで指板の色合いが淡い感じがしていますが、オイルで手入れ後の感じはAfterで示した様な感じになっています。
参考にしたオリジナルのPunisherの感じでもちょっと淡い感じの指板のようですが、手入れなどの処理次第なんでしょうね。(背面が赤の写真はネットで見つけたPunisherオリジナルの中古販売での掲載写真です)
まぁこの写真を見ても判るように、ストラップピンの位置がヘッド側は実は角のトップではなく、トップ裏なんですよね。

まぁここまで同じにするかどうか判りませんが、プレイし易いのであれば位置を変えてもいいのですが、バランスが崩れるかもしれんし・・・
シャーラーのM4に載せ替えた時に考えようかな、と思います。(やっぱり換えるんかいっ!)

という事で、購入後思いの他早い内に、自分の好みに仕上げることが出来て大満足です。
実は、マシンヘッドの他に気になっているのがブリッジ。オリジナルでブリッジは何使っているんでしょうか?
このPunisher-2はごく普通のプレートを曲げて穴を開けただけのブリッジなんですが、バダスとかのブリッジだったりして・・・とか考えながらも、カバーで見えないので良いかなと思ったりで。
で・・・やっぱり気になったんでオリジナルを持っている友人に写真を撮って送ってもらうことにしました。
おかげでブリッジはペグと同じシャーラーのローラーブリッジ3D4を使用している事が判りました。
いずれ・・・[July.3.2011]

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Schaller Bridge 3D4


さて、左が友人から送ってもらった写真の中の一枚。
(色々、確認出来るように色々な角度やカバーありの状態など写真を送ってくれました。感謝です)。で、ブランド名も型番も無いので、実は途方に暮れそうだったんですが・・・ネットは写真に溢れているので、「ベース ブリッジ」のキーワードであれこれ見ているうちに、シャーラーのローラーサドルブリッジの3D4ってモデルである事が判りました。
ラインナップを見るとゴールドは論外としてあれこれあって、「ヤベーどれだ?」と焦ったんですが、サテンクロームじゃなく普通のクロームだろうと判断。
オリジナルのブツが判ってしばらくは扱っているショップのサイトをあれこれ見つけようとしたんですが、あまり見つからず見つかっても11,000円位で、ちょっと手が出ないなーと思いつつオークションサイトで中古で出回らないかチェックする毎日が続きました。 ブリッジとペグを買うべく楽器屋街で軽くは探したんですが、店頭に置いてなく在庫もしていないようなので、もうネットで買うしかないな、と。

という事で、手に入れたので(新品ですけど)早速取り付けを行いました。
右の写真の様にCortのPunisher-2はブリッジカバーに隠れているブツは、まったく普通な安価なブリッジ。
プレシジョンベースなどで使用されているようなブリッジです。ま、これを変えて音が変わるとかどうだとか考えてはいませんので、高い自己満足ブツになりますが出来る所はオリジナルに近づけようと思います。
で、一緒にシャーラーのペグも買ったので弦を外し作業は並行作業となっています。
ペグとブリッジの重さでヘッド落ちになったら嫌だなと思ったんですが、マシンヘッドが1個辺り68gですから4個で272g、元の得体の知れないペグよりは重たいですが、格段に重たくなるような印象にありません。
で、肝心のブリッジは267gあります。今までのペグとブリッジを計ったらペグが60g、ブリッジガ約100gだったので、ヘッド側が32g増でボディ側が167g増となるので、現状のストラップピン位置で考えればヘッド落ちはしない計算です。

ベースのブリッジ交換なんぞやった事がないので、少々不安なんですが取り外してワケが判らなくなると嫌だったので、マスキングテープで位置を押さえて今までのブリッジを外します。このフェンダータイプのブリッジは弦の間にネジがあって、全部で5本で留まっています。
今度のシャーラー製は3本なんで、しっかり留めないとなーと穴あけ前にして緊張してしまいます。
右にある斜めのキズのようなものは、ブリッジアース線が出ている所です。
さて、新しいブリッジを箱から出すと流石の重量感で、思ったより高さがありちょっと不安に・・・。何でかっていうとブリッジカバーのエンド部分に干渉しちゃうんじゃないかなーってね。
とりあえず、今までのブリッジと同じエンド位置にブリッジを固定したとすると、ブリッジカバーをギリギリまで置いてみると結構出っ張った上にボディエンド側にズラして固定しないとならない事が判明。

ブリッジの位置を決めないと穴も開けられないし、ブリッジカバーの位置も変えないとならない、友人の写真と比べてもブリッジカバー穴との位置関係がどうにも微妙で、ブリッジカバーの違いによるものと思いました。(後で新たな事実が判明します!)
位置はブリッジのエンドの位置よりも、サドル部分の可変位置に関係するのだろうから、現状のブリッジとそのサドルの可変域に重なるようになれば良いという観点で確認し、今までのブリッジを固定していたセンターネジ位置を利用して両サイドに穴を開けて固定する事とした。

既存の穴との干渉が気になったが右の写真の様にちょうどいい具合の所になるので、マスキングテープを貼って穴位置にマーキングをして、センター出しはバイスで小さな穴を開け電動ドリルでネジの長さに合せ締め込む余裕を見て浅めに穴を2つ開ける事にした。

で、無事穴も開けてネジ3本でしっかりと留めたところ。(左の写真)
後はブリッジカバーの位置だな、と穴を開けるか他のカバーを探して付け替えてみるか考えて、普通にフェンダーのカバーを買うととんでもなく高い事が判り、オークションで探すと丁度あったので、様子見て入札をしておいた・・・その後、衝撃的な事実が・・・。
実のところこのページを作るにあたって、パーツの正確な名称とか調べる時に、YouTubeにリンクがあったので何の気はなしに見てみた。
どこの国の言葉か判りませんが、どこぞのおじさんがこのブリッジを箱から取り出して何やら説明します。
その流れで「あれ?今何やった?」って所がありました・・・・どうやらブリッジの下に付いたものはスペーサーのようで、おじさんは何も無かったかのようにブリッジとスペーサーと2つに分けて持って見せています。
「あれは外れるのか・・・ならばカバーも元のネジ位置で干渉しないのかもしれない・・・。

ブリッジを外してドライバーのお尻でコン!と裏から叩いてみたら、ポロっとハズれましたよ、えぇ。 3-4mmあるので、干渉しないだろうな、って思ったら、やっぱり干渉しませんよ。
参ったなー、オークションでブリッジカバーを入札したのどうしよう・・・・。(結局、誰かが高値更新してくれたので良かった)

EMG-Jピックアップとの位置関係もちょっと近い感じもしますが、まぁ許容範囲でしょう。
仮にカバーを置いてみましたがスペーサーを入れていないので、上から覗き込まないとサドル部分は見えません。
出っ張り具合もオリジナルと同じ位になったので、これで安心しました。
写真ではカバーが曇って見えますが、私のシャツが写り込んでいるだけなので・・・(^-^;;;

まだ、ペグの交換が済んでいないのでネックも外したままで、弦を張っての確認が出来ないのですが、ここは作業を焦らずしっかり組み上げようと思います。
右の写真を見て、一番上のEMGのピックアップ乗せ替えしている所とで違いが判ったら凄いんですけど、ナンだか判りますでしょうか?
実はピックアップを止めるネジをブラックからクロームに換えて、ボリューム/トーンのノブを今までのヤツから削り出しタイプで重くなっています。
細かく言うとスイッチノブを止めているネジが六角ナットタイプがオリジナルっぽいんですが、他のPunisherを見ると特にそんな事もないので、途中で変わっているのかもしれません。
[Jul.23.2011]

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Brass nut

さて、ちょっと手を出しちゃいけないエリアに足を突っ込もうとしています。
この時点で、まだヘッドの塗装が完全に終わっていないので、何も触れずでつまらないのでついにBrass Nutの製作に取り掛かろうと思ってしまいました。
ただ、オリジナルがどんなスタイルというか格好なのか気になったので、またもや友人に御願いしてヘッド周りの写真をいっぱい撮ってもらって検討しました。
左の写真でほぼ長方形(カマボコ型)のブラス製ナットが4弦側高、1弦側低の状態でセットされています。
このカマボコ型ってのは意外だったなぁ(後でまた新たな発見をするんだけど・・・)。
寸法も測ってもらってネットで目星を付けていたブラス製ナット材では高さが足りない事が判明。
さてどうしたものか・・・という事で、ハンズや近場のホームセンターで金属材のコーナーを探しに探したんですが無くて(店の中で探しただけか)、もう金色のペイントマーカーを買ってきて、今の黒のナットを塗ってしまえ!と短絡的に考えたんですが、そんな中途半端な事するんだったら、塗らない方がいいと心に決めとりあえずヘッドの塗装に専念することにしました。 でも、やっぱり気になっちゃうっていうか、何かイジっていたい感じなんですよ。
で、材料をまた探し始めたワケです。楽器屋サイトやリペア専門サイトに個人で改造やリペアをしている方の個人サイトまで見ました。
そこで材料が見つからない絶望感と同時に、加工の難しさを痛感してしまったりしていました。
そんな中、オリジナルの写真を送ってくれている友人からメールが入り、ナット部分に新たな発見が・・・と。
で、なんだなんだ!?と写真を見ると、どうやらこういう事のようだった。
右の写真は黄色のラインが指板とナットの位置関係なんだが、1弦側(左側)のナットの底辺は指板と同じラインなんだが、4弦側は1mm程度指板が残っている。
ナットの寸法を測って送ってもらった内容だと、高低差は1mmしかないのに、上の写真の様にかなりナナメになっているように見えるのが実は疑問ではあったのだが、よく見てみればなる程そういう事かという発見だった。
これは言われるまで気が付かなかった。
しかし、Punisher-2の指板は左右均等になっているのが確認をして判ったので、オリジナル通りのサイズではなく現状のナットのコピーでオリジナル風になるようなデザインで作れればいいな、と思い始める。
ちょうどオークションサイトで真鍮の端材が500円位で出ていたので、即決落札させてもらい到着を待った。

C2801Pってナンだ?
と、気になったのでWikiあたりで調べてみると、C2801=六四黄銅[銅:約60%、亜鉛:約40%という事で、黄銅と亜鉛の混合比である事が判った。
どこかのサイトのブラスナットの説明にC2801Pって書いてあったようにも思うので、ナット材としてはまぁいいかという感じです。
ま、と言っても買ってしまったしね・・・

で、加工が一番気になっているんですよ。
以前のジーンベース改造をした際に、ダミーピックアップを作ろうとアルミの板をノコでカットしていたら、見事にテーパー状にナナメ切りになってしまい結局ハンズに持ち込んで図面を渡してカットしてもらった苦い思い出があるので、かなり不安です。
しかもアルミより堅そうな真鍮だもんなぁ。
それでもまずは平坦の出ている辺を底辺に見立て、幅4cm・高さ1cmを目標に金ノコで切っていきます。
金ノコに握りが無いので手は痛くなってくるわ、押さえで添えている指先はマメが出来ちゃうわで、結構シンドい作業です。
プロが面倒くさがるのも判る気がすると同時に、加工賃が材料費込みにしても高くなってしまうのも頷けます。
最期の最期にぐにゃって曲がるのも嫌なんで、切って出来た隙間と同じ位のスペースをキープできるように適当な位置にスペーサーを挟んで動かないようにマスキングテープで仮止めしておいて、切り落とします。
無事、ぐずぐずにならずに約4cm x 1cm x 7mmの角材が出来ました。
これがナットのベース材になります。先が長いなぁ〜。

細かなサイズを調べにゃならないんで、いよいよネックから今のへっぽこナットを外します。
セオリー通りにヘッド面とナットの間にカッターで切れ目を入れて、ネック側にカマボコ板を当ててドライバーの柄の部分で「カコン!」と軽く叩いたら、ポロっと落ちました。
外した後はナンだか汚くて、余計な接着剤は綺麗削り取って平面を出しておきます。
さて、ナットも取ってしまったし、若干後戻り出来ない感を作っておいて、萎えそうな気持ちを振るい立たせるようにブラスの角材に気持ちを集中していきます。
加工するにあたってホームセンターで小さな万力とヤスリと、足りない力を補完出来るかも?と電動ドリルにつけるヤスリ関連ツールを買ってきました。
で、この鉄鋼用平やすりとドリルにつけるヤスリのディスクは重宝しました、マジで。
平面を出すのに平ヤスリを使うんですが、細かい削りカスが出る程の削り具合なので、微調整時に使うのがメインです。
ざっくり形を造形するには骨が折れる作業なので、ディスクでグリグリと削っていきますが、意外に思いのまま削れてくれました。
レスポールあたりのナットの削りだしで、角にRを付けるなんてのも簡単に出来そうです。
削った面は流石に粗いので仕上げ作業は別途必要になりますが・・・。

さて、左の写真は切り出した角材をあれやこれやの手を使って加工していく前で、おっかなびっくりディスクで削って最初の台形を作った所です。
目指すは左に置いたナットの形です。
まだ思い切って角度を付けたりしていないんで、全体的に大ぶりな感じですが、削りすぎて修正も出来ないのでここは慎重にやるしかありません。

焦らず作業をする為に、外したナットの大体の寸法を測って図に落とします。
図に描いても工作機器を使ってキッチリ仕上げられるワケではないので、どこかアバウトになるんですけどね。



左の図は寸法を測ってメモったもの。
いい加減に書くとやる気が失せるので、角度とかは適当だけど作っている最中にイメージが掴みやすい様に書き出している。
ナット幅と上の弦溝と弦間の寸法を足した数値が合わないのはご愛嬌。
(実際はナット幅は上に行く方向にすぼんでいるので、40mmは無い)
ネック側は直角としてヘッド側を少しナナメになっているものとして考えた。
ナナメの角度も測っていないのでイメージだけっていう感じ、実際は現物合せで調整するので流石に角度までは実測する気にはなれなかった、そこまでは必要じゃないしね。
これで、真鍮の角材からナット形状へ削りだす準備が整いました。
失敗は許されないので(まだ材料があるので作れるんだけど、またあの苦労と痛い目をして切り出すのは嫌だから・・・)慎重に作業を進める事にします。


で、削る作業も実は結構短時間で出来てしまって、終わってみると拍子抜け。
右の写真は大筋出来上がってペーパーがけを800盤〜1000盤〜1500番〜2000番とかなり丁寧に作業して、コンパウンドで磨いてさらにクルマ用の超ミクロンコンパウンドで磨きあげた所。
指板に貼ってしまう面にけがき針で完成日の日付と名入れしときました。
磨き込む前段でかなり完成度が高かったんですが、現物と合せるとヘッド面側の角度が浅くてテンションがキツめだったので、オリジナル通りに角度を付け直しています。
弦溝もそれに合せて角度を付け直して彫っています。
この弦溝・・・殆ど金ノコと平やすりで仕上げてしまいました。当然金ノコのデコボコ感はあるので1mmのドリルビットをバイスに付けて丸ヤスリの様に、回転させながら細かく削って面研ぎしました。
金ノコも半円を描くように動かしながら軽く引いて削ると上手い具合に削れてくれたので、かなり満足しています。
仕上げにペーパーがけを丁寧にしていますので、弦が引っかかってしまうようなことは起きないと思います。

最終的に切り出した真鍮板に切り出し前の位置に出来上がったナットを置いて記念撮影(上左側)。
こんなに削ったんですねぇ・・・指が痛いハズだわ。
ここまでの作業で約2日間、かなり効率的に出来た作業の結果ではないでしょうか。
コンパウンドで磨いた姿でも、金っぽい輝きで美しいのですが、いずれ黒ずんで朽ちてしまう感じなので、ここはオリジナル性を出そうと思い(音的に影響があるかどうかは別として)金メッキを施すことにしました。
本来は弦やネックの状態などで弦穴を削って調整する部位だと思うんですが、その時は遠慮なくヤスリを入れてしまえばいいかなと思っています。
すでにPS10LTDのメッキパーツの作業で慣れているので、手際良く進めます。
まずは綺麗に洗浄してさらに脱脂処理をして水ですすぎ、先にニッケルメッキを施します。(最初は銅メッキをしてニッケルメッキをし、最後に金メッキかなと思ったんですが、そもそも黄銅って位で銅なのでいいかな、と)
せっかく綺麗に輝いていた黄金色がみるみるうちにシルバーっぽいものになっていきます。一通りニッケルメッキ層が出来た所で、水洗していよいよ金メッキを施します。
弦の溝にも充分行き渡るように処理をして出来上がり、この辺りの時間は約15分程度、かなり気軽にメッキが出来る時代です。
これでくすんでしまうのはブラス特有の見栄えではなくなり、メッキ特有のものになっていくかもしれませんが、大分オリジナリティが押し出せたかなと思います。
ヘッドの処理がまだ済んでいませんが、もう接着して付けてしまいましたとさ・・・・。

さて、改造の記録もあと残すところ僅かになってきました。
まだなんだかイジっていたい気もしますが、楽器本来の目的から外れてしまうので、そろそろちゃんと音だし出来るようにしたいです。[Aug.07.2011]

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Schaller Machine Head M4a


さて、Punisher-2の改造記も最終章です。
ブリッジの載せ換えと並行して作業していたんですが、思いの他苦戦していて一度下地まで作った塗装を一旦全部剥いでやり直しとなった顛末です。

そもそも塗装が一番の鬼門だと思っていた通り、予想は見事に的中してヤバい方向にどんどん進んでしまいました。
実はペグを単純に取替えりゃ、あっという間の作業なんですよ。これを付け替えた後に残るネジ穴塞ぎと、ちょっとなぁと気持ちに引っかかっているCortのブランドロゴが「何とかしろ、何とかしろ」って語りかけてくるんですよ。(ウソ、ただ何か工作したいいい訳作りの空耳です)

で、ヤバイっていっているのに、これまでの作業が何とか壁を乗り越えてきてしまったので、今回は出来るんじゃないかって勘違いしたんだと思います。
調子に乗ってたかも・・・

ジーンのサインもオリジナルとよく比べると、大きさが何となく違うんですが、まぁ並べて見るワケじゃないし本物だよって騙すつもりもないので気にしません。
実はこじんまりとあるブランドロゴもさほど気にならないといえば気にならないんですけど、オリジナルが無いのにあるのもねぇ、って。
で、こっちは軽くヤスリ目を入れてラッカーの黒を拭いてマスクしたんですよ。すると黒っぽさが違うんですね・・・真っ黒じゃないんです。
ボディ色の方が真っ黒でグレーがかって見えちゃうんですね。これはマズイって事になってちょっと途方に暮れてあらぬ方向に進むことになります。

肝心のヘッド裏がどうなっているかっていうと、元もと付いていたペグを外すと黄色い線の通りのホームベース型にくっきり跡が残っているんです。
SchallerのペグのM4aを当てると合わないんですよ、というか隠れない。
これはちょっと予想外。(ネジ穴は想定内というか判っていたんだけど)
で、気になってしまってとりあえずは黒く塗った楊枝を、接着剤をたっぷり付けて差し込んで固まった所をカッターで切り落として平面を出したんですが、どうにもイマイチで・・・。
結局、左側に見えるシリアルナンバーも真ん中に書いてあった文字も消してしまいました。
まぁオリジナルを踏襲しているって言えばその通りなんですが、ちょっと寂しい感じも無いわけじゃありません。
実はラッカー塗装をしている際には頑張って残していたんです。
しかし、色合いが合わないことでヘッドのど真ん中にあった文字を残すのは無理だと思い、削ってしまった次第です。
シリアルナンバー周りは最期の最期まで温存していたんですが、どうにも処理が甘くなってしまうラッカー塗装に嫌気がさして、うすめ液を買ってきて全部剥いだ際にシリアルナンバー周りが侵食して溶け出してしまったのでやむを得ず溶かしきって塗りつぶしする事にしたんです。

このラッカーでの塗装はネックに近いところでも顕著に目立ってしまい、ネックとヘッドの境がどうやっても色合いが分かれてしまうので、多分どこかで諦めて塗り直した事と思います。
そういう意味で塗装で悩んでいるときに、色々意見や助言を友人に頂けた事で踏ん切りと進むべき道が示されて、その中での自分なりの選択肢でこの方向に進めたというのは有難いことでした。
多分、あのまま自分だけで悩んでいたら、中途半端な出来になって下手すると修正不可状態に落ち込んでいたかもしれません。
そう考えると危なかったなって思います。


そういう間の処理があったんですが、このラッカー処理だけ(ヘッドだけで)1ヶ月はやっていたと思います。
我ながらよく我慢して作業をしていたなと思いますが、やはり新品を買ってすぐこんな作業をしているという「復活」への道を諦めちゃいけないと思っているからこそだと思います。
左の写真はすでにラッカーを剥がして、ボディ色の黒の再現をカーショップで極力真っ黒になるだろうと予測して買ってきた、ボディスプレーを吹いたところです。
ヘッド裏はネック部分と境目が判らない状態の真っ黒状態です。
実は最初にスプレーではなく、安いレタッチ用のペイントを買って筆塗りみたいな下地を作って、色合いがバッチリだったんでこのままクリア吹こうと思っていた位だったんですが、どうにもマダラになってしまうので、ボディの例の旧ペグ跡やネジ穴の轍などを埋め込んで下地として、表面に同色のスプレーを買ってきて何度か吹いた状態です。
クリアを吹く前に1500番くらいのやすりでちょっと擦った所ですね、ヘッドの表面も同様に全面を擦っています。

このオリジナルのポリ塗装はやすりで擦ると、コンパウンドで処理をしてもなかなか傷が消えないという厄介なものです。
ちょっと躊躇しましたが、ジーンのサイン上も軽く擦っています。
ヘッド表面のブランドロゴは思い切ってロゴの部分まで擦って表面にエポキシの接着剤で盛って黒を吹いて下地を作っています。

後で塗装が痩せるかな?とかパテ埋めすりゃ良かったなーとか・・そもそも軽くクリア吹いてから黒でマスクするだけでよかったんじゃないか?黒も真っ黒で塗れるワケだし・・・。
まぁ何でそうしなかったかっていうと、クリアは時間を置けないポリウレタン系のスプレーにしたからです。
ロゴを消すにはジーンのサインと白の縁取りを塗ってしまわないようにしなくてはならないので、まぁ無理なんですよね。

で、いよいよ意を決してウレタンスプレーを始めることにしました。
これ、使い切りしなくてはならなくて、しかも高価。
ラッカー処理して不手際で塗装を溶かしてしまうのが関の山なんで、ラッカー塗装ではない選択肢はこれ以外には無いものでした。
幸いにもカーショップのメンバーでもあったので、カード提示で5%引きになったのはラッキーでした。(ネットで見たら2,000円以下で売っている場所も見つけたんですが、送料考えるとあまり大差ないんですよね、すぐに手に入るという時間という価値を考えると送料分は価格差として我慢出来ないなと。
ま、そういう葛藤をしながらもここまでの作業に辿りついたって状況です。

慎重にやってきたのに、ここでミスをします。
そもそもブランドロゴを消して下地の状態で水に濡らしても綺麗な平面であったのにポリを吹いたらロゴ周りが浮きだって見えてしまいました。
今はもうクリアの奥にあるそれはもう手を出せない所にあります。
今後の処理をかんがえながら5分〜10分の間をあけて数度重ね塗りをしていきました。
でね、これマスクとかしてしっかり吸わないようにしないと非常に危険なブツなんですね。よく水を弾くための防水スプレーと同じです。
このクソ暑い中、バルコニーに出て吹いていたんですが、風が行ったり来たりして隣のおばちゃんが出てくるわ、よく見れば隣のビルの窓がスプレーした霧を吸い込んでいく状態が見えてヤバイヤバイってちょっとテンパってしまいました。
実際に誰かがヤバイことになったワケじゃないですが・・・。
で、ある時吹きすぎて細かい泡になっちゃったんですよね。これはもう消えてくれるのを祈るしかない。
右の写真の4弦の穴からちょっと曇って見えるのはそんな跡ですね。ブランドロゴはちょっとイマイチなんで見えない角度で写真を撮りました。
裏はライトの映り込みを見て貰えれば判るとおり、まだじんわりした感じです。
すぐにでも平面を出して磨きたい所ですが、ここまで来たしもうすぐ旅行に行くし作業を中断してしっかり乾燥してもらおうと思います。
本当はコンパウンドも必要ない位の照り具合ですが、やはり平面ではなく表面張力でエッジが盛り上がった感じの塗装面です。
ペーパーかけちゃいけないワケではなく、バイクのガソリンタンクを同処理している方の記事見る限り、やはり耐水ペーパーをかけてコンパンウンドをかけて映り込みも素晴らしい出来になっている状態が判りました。
自分もその路線で行く事にします。
作業期間に夏休みの家族旅行を挟んだので、気にせずクリア部分の硬化を進めました。
多分72時間位放置してあれば問題なく硬化するんだと思います。(乾燥ではなく二液の化学反応で硬化するので)
で、旅行から帰ってきてシャワーを浴びて休む間もなく、すぐに作業に没頭。
おっかなびっくりですが、ヘッド裏から平面を出していきます。
さすがに800番ペーパーからがっつり行ってクリア層剥けたら泣けるので、慎重に優しくこすらず滑らすように1000番で平面を出していきます。
案の定、ペグの穴周りが丸く輪になって高くなっているので、その平面出しをして大方やすりがかかったら2000番で磨き半分最終的な面出しをしていきました。
左の写真はヘッド表、裏共にそこそこ平面を出せた状態です。
この状態だとブランドロゴも均一に平らに見えるんですけどねぇ、磨くとまた輪郭がくっきり出ちゃうのかな〜とちょっと凹み気味。
心配していた4弦ペグ下にあった泡層でしたが、天の川の用にヘッド縁のラインに向かっていってるのが消えずに残ってしまいました。 ちょっと後悔してもしきれない部分ですね、マジ残念。
まぁもうどうしようもないので、諦めるとして・・・こうして磨くと上にあったウレタンを吹いた時に光を当てるとボヤけて見えるように、平坦じゃないのがよく判ります。
そこを慎重に軽く軽く研いでいきます。ジーンのサインのPUNISHERのSの伸びた先には、水滴の波紋みたいな丸い轍があったんですが、幸いにもこの平面を出す作業で消えてくれました。
さて、綺麗に磨き前の下地も出来たので、コンパウンドを使って磨いていきます。
まずは「ピカール」・・・これは金属磨きっていう位なのでがっつりやってしまうと、後々泣きを見そうなので優しく念入りにあくまでも軽く磨いていきました。
ある程度のテカリが出てきた時点で止めて、カーショップで買ってきた液体コンパウンド「超鏡面仕上げ」を使って磨きます。
平均粒子サイズが1μmって位なので、サラサラなんですがじっくり軽くさすってやると、かなりの鏡面状態になりました。
ある程度鏡面っぽくなったら、自作のバフでゆっくり面を綺麗に慣らしていきます。
この作業は本当にまじめにしっかりと焦らずやりました。
とか言いながらバフのかけ具合がいい加減になってしまい、キズを作ってしまったのでゆっくり目の回転で全面処理をして、ようやく望みどおりの状態にする事が出来ました。
Cortのブランドロゴ部分は心配を他所に綺麗に段差が見えなくなりました。いずれ塗膜が痩せて目立つような事があるかもしれませんが・・・。
左の写真はラッカー塗装の乾燥を待っていた頃に作った自作のバフです。
本当は、中心からある円周迄は縫って纏めてしまうようなんですが、あえて軸だけで留まっているスタイルになっています。
こんなスタイルなんで高速で廻すと突出した面がノコ歯の様になって、塗装面をキズ付けてしまうんですよね、早く気が付けよ!
それでもネックとヘッドの首の辺りの磨きには、このバラバラと円盤が細かく分かれることで自在に磨く事が出来たんで良かったです。
素材は綿100%のTシャツで縫い目を避けて丸くハサミで切り出して、中心を出して目打ちで穴を開けてボルトにワッシャーを挟んでナットで締め付けたもので、本当に作って良かったです。
さて、肝心の磨き状況ですが、表面は地のポリ層を削ってしまったので、その轍感が無いワケじゃないんですが、こういう角度の写真では判らないのでまぁ満足です。裏は本当に綺麗に仕上がりました。
ここで止めとけばいいんですが、泡立った所がちょっと気になってタッチアップペンで周辺を塗ってコンパウンド&バフがけしたんですが、段差が出来てしまいイマイチなのでもう一度ペーパーをかけて再研磨、コンパウンド&バフがけをやってしまいました。(汗)

両面の仕上げも出来て、SchallerのM4aを付けました。
ペグ位置は友人に撮影してもらったオリジナルの位置を参考に、軽く表からのナットで締めて裏側の位置決めをしました。
これが結構悩みどころだったんですが、微妙に同じにならないので(特に上が)これまた調整に問題が無いように留めました。
下は縁に並行に、上は刻みのあるラインをナナメに縁が通るように(書いても判りませんね・・・)若干曲がって付いています。
写真の写り具合で曲がって見えるのは認識しているんですが、まぁこんなもんでしょう。
弦も晴れてローラーブリッジを通してペグに巻きつき、ブラスの切り出しで作ったナットも具合良く弦を支えてくれ状態的には元に戻った感じです。
ブリッジがまったく違うモノなので、調整に手間取りましたが弦高、弦幅、オクターブチューニングも済ませ、状態は良いです。

トラスロッドカバーは実はトップのねじ1本で止まっているだけです。
ここもCort製はヘアライン仕上げのプラ板でねじ3点止めなんですが、オリジナルは表面が鏡面で側面が黒くなっている、見かけない素材なんですよ。
似た素材が見つかるまでは、このままでいいかな、と。
それが付いた時が晴れて完成!となると思いますが、ブリッジ、ブラスナット、ペグ(マシンヘッド)が交換され、ヘッドの塗り直しが出来た事で表面だけはオリジナルを遜色無いかなーと自画自賛です。

とりあえず、完成!![Aug/18/2011]
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Truss Rod Cover


さて、Punisher-2の改造記の最終章番外編です。

オリジナルを友人の協力を得て様々な角度から確認する事が出来た中で、新たな発見があったので最後にこの部分をやろうと残していました。
そのパーツというのはトラスロッドカバーなんですが、オリジナルを見るとどうもミラーっぽい光かたをしていながらにして、てっぺんのネジ1本留めというのが判りました。
ミラーというのもアクリルミラーというようなものではなく、表面が鏡面状態で縁は黒いもののようで、そういう意味で言えばこのPunisher-2もヘアラインシルバーの表面に縁は黒となっていて近しいイメージなんですが、なぜかネジ3本留めとなっています。
ネジの数なんてどうでもいい事なんですが、まぁなんですか・・・目にしてしまった以上気になるじゃないですか。
そうこう考えていると、このヘアライン仕上げのカバーもナンだかチープなモノに見えてきて仕方が無く。
ただし、この「表面が鏡面」という素材は頭に浮かばないものなんですよね。
よくあるアクリルミラーだと表面はクリア面で底が鏡になっている例のヤツです。しかも縁も当然クリアでちょっと見た目が異なるんですよ。見た目というかミラーとしてはこちらの方が美しいのですが。
で、本当は磨き込んだプレートにクロームメッキでも出来て、側面を黒く塗ってしまえればいいのですが、クロームメッキはちょっと出来そうもなく・・・。
仕方がないのでアルミ板(2mm厚)を削りだし縁を黒く塗るというのが代案だったのですが、2mm厚の板を手に入れるのが面倒になってしまい、色々素材を探したんですが買うには大きすぎて高いので割に合わないというのばかりで、ようやく買ってみたものの1mm厚の板ではなく、0.3mmの3枚セットというもので流石に3枚を張り合わせてというのもナンなので、元々のカバーの表面に貼って削りだして磨き込もうという事にしました。(最終案)
左の写真上は元々付いていたトラスロッドカバーでその下にあるのが、0.3mm厚のアルミ板です。
中段の写真は波打たないように大きく切っておいて、表面に瞬間接着剤でしっかり貼り合わせた後、やすりでラインを出しているところです。
下段が成形を終えててっぺん位置にネジ穴を開けた所ですね。
ここから難儀だったんですが、切り出した際につけたキズとバリを落とす為に細かいやすりとコンパウンド磨きしました。
ヘアラインとは言わないまでも細かいキズはどうしてもついてしまい、バフ掛けしても最後まで消えません。
クリアスプレーを掛けて磨こうと思って何度か吹いたんですが、思い通りの仕上がりにはならずで結局剥離して落としました。
その後、ネイル用のクリアコートをたっぷり垂らして表面を慣らし、完全に乾いた所で平面を磨きだしていったんですが、いい感じにはなったものの一箇所ヒビが入ってしまい補修しようとしたんですが、隙間に空気が入ってしまい面倒くさいのでリムーバーでまた落としてしまいました。
という事で磨けるだけ磨いて使っているうちに曇ったらその時考えようと思い、レモンオイルを塗ってヘッドに固定しました。
写真左がPunisher-2の当初状態。ナットも見るからにチープな感じがしています。
黄色い矢印が示すように3点留めでカバー部分も輝きが無いものです。
これをオリジナルのネジ1点留めと鏡面を目指して今回の加工となったワケですが、写真ではあまり鏡面ぽく見えていませんが、映り込みはする程度までは鏡面化しました。
オリジナルのミラー状態とまでは言える状態ではありませんが、プラスチックの面ではなくアルミ板素材なので、やはり出来栄えは異なります。
ここは雰囲気だけとしてネジ固定して完全完成とします。
完全に素人作業で塗装は最大の関門だったんですが、素材&ツールに救われました。
ナット製作も無謀な調整ではありましたが、根気良く丁寧にオリジナル合せで製作したのが問題が発生しなかった最大の理由だと思います。
長い間、よく色々やったなぁと感慨深い作業でした。

作業をするにあたって、色々協力頂いた友人に感謝します。
どうもありがとうございました。[Aug/20/2011]

Special Thanks!
Mr. Neipe
Mr. K.T.F 工場長

After Works


上の製作記で語っていますが、ミラーっぽくないので最終的には納得がいっていませんでした。
それでもアルミ板で作った素材を上回るモノが見つからなかったので、長い時間熟考することが出来ました。
ホームセンターでアクリル板の裏からスプレーするとミラーになるモノを買ってきました。でも、これでやると奥に反射板があるイメージなんですね。
Punisherを見ると奥ではなく、表面が光っているプレートのようです。材料が何かは判りませんが表面に光る粗素材を考えてようやく辿りついたのが、銅板にニッケルメッキを施すというものです。
シェイプもちょっと細くしようかとも思いましたが、やめて-2についていたカバーに銅板を付けて磨き込んで、最後にニッケルメッキをしています。



こちらは遊びで作ったボディ裏のコントロールキャビティのカバーです。
上で買ったスプレーを使った1作目はジーンのサインを彫る為に、子供が小学校の時に使っていた「彫刻刀」で彫りました。
途中ツルっと滑ってキズが付くので、結局ルーターを買い込んで丁寧な作業をする事が出来ました。最近のジーンのサインイメージではありませんが、まぁいいでしょう。
こちらはクリアアクリル板の裏にジーンのサイン字体とPunisherのイメージ文字を配置して鏡像で彫って、最終的に黒のペイントを埋め込んでいます。
で、肝心のミラー化ですが、スプレーはやめて銅版の表面側にニッケルめっきを行って仕上げています。
EMGのピックアップ搭載とはいえ、カバー裏にアルミ箔なんかを貼るのも面倒だし・・・中途半端なサイズだしで・・・。
0.3mmの銅版買って来てトラスロッドカバーとこちらのカバーを作りました。
取り付ける際にはザグリ部分のガタガタな所や、導電塗料が尖っているところなんかをルータを使って綺麗にしました。
精神的にもバッチリです。
映り込みもシールド効果も良いと思います。
これで本当に作業完了です。あー楽しかった。[Sep.10.2011]

After Works2

実は上で作ったトラスロッドカバーなんですが、どこか気になってて・・・
何かっていうとメッキした板とベースになっている元のカバーで接着が上手くいっていないようで、ネジ留めした所を中心に浮き始めていました。
外してちょっと隙間にカッターの刃を入れたらペリっとはがれてしまいました。
んで、結局作り直ししたワケです・・・やめときゃいいのに。
今度はちょっと趣向を凝らしてベースのカバーも2mm厚のクリアのアクリル板から切り出しました。ちょっとオリジナルに似せて幅を狭くしようかと思ったんですが、このヘッドではサイズ的には同じなんですね、カバーは。
ヘッドの象り自体がオリジナルと異なるので、まったく同じにゃならんのですよ、それはしょーがない。
で、何を凝ったかというとクリアな板をベースにしたので、縁はくっきり磨き込んで中が透けるくらいにしてあります。そうすると銅版の裏が光って反射してしまって、 それはそれで銅版の赤っぽくなってしまうのはイマイチなんで、底面だけ真っ黒に塗っています。
そうすると深みのある黒になって、真横から光に翳すと透けるようになりました。ナンだかスペシャルな感じがしませんか?
少なくとも最初に作ったアルミバージョンより数段上、一個前のメッキだけバージョンよりちょい上な感じします。
メッキでちょっと失敗してて、めっき工房のツールを改造して電池のヘタりを気にしないように9VのACアダプタを付けて安定しためっき作業が出来るようにしたんだけど、アンペア数が006P-9Vの電池の倍以上のアンペア数からか、電極の位置にかげりを起こしてしまうのでした。 厚塗り出きる感覚だったので前回感激していたんですが、ちょっとこのままじゃダメかもしれません。
せっかく磨いたカバーも細かく処理が出来ずに縁がちょっとメッキしきれていない部分があったりします。まぁゆくゆく実施しますけど。
[Sep.12.2011]



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