2009年8月の日記


家族で見舞い
今日は家族で母の見舞いに行った。
先に実家に行き、頼まれた物を探してから皆を連れ病院に向かった。

先に姪が来ていて話相手や細かなケアをしてくれていた。
さすが、看護師。
患者のケアや心遣いは身内だけあって、担当の看護師以上のものであると思う。
彼女の献身的な立ち振る舞いには、頭がさがる。
どうもありがとう。

今にも消え入りそうな命の灯火という状態ではないのだが、やはり弱ってきているようだ。
呼吸が辛そうなのは喘息持ちの自分にとってみても、痛々しく思える。
親父のときもそうだったが、息苦しそうにしているのは見ていてツライものだ。

家族でずらりと見舞えるのは良い反面、細かな話がし難いのは難点なのかもしれない。
当たり障りの無い話題に終始して、あまり長くない見舞いを終えて病院を後にした。
子供たちにエールを貰い、子供たちも「またね」と話す事が出来てよかった。

自分も家族を見舞いに連れていくのが、本人に取ってどう捉えるのかが気になっていて、あまり大げさにしたくない気持ちもあって、ずらりと向かう事はしないできた。
ここにきてこういう見舞いになってのを見て、母も自分の終末を考えるかもしれない。

そう思うと気持ちが滅入る・・・。

とりあえず、見舞う事が出来たので、気持ちを取り直して、久しぶりにKenも交えて食事に出かける。
他愛の無い会話でも笑って話す事が出来、一時の憩いの場になった。
明日行くときは先週Kenがイベントで踊った時のビデオを見せてあげよう。
2009年8月1日(土) No.834

Telephone Call
会社から帰宅するとiPhoneに転送している設定を解除する。
いざという時に間違いなく受信出来るのは、慣れた端末だろうから・・・

今日もいつも通り解除したその時電話が鳴った。
既に電話帳に登録している病院の大代表番号からだった。

「あぁ・・」

諦め一呼吸してから電話に出た。
交換台の方からの依頼発信らしく名前を聞かれた後に担当医の内線に接続された。

何を言われるかドキドキだったのだけれど、聞くと意外にも内容はこうだった。

最近の状態が良いので薬の治療をしては?という提案だった。
既に根治の見込みが無いという前回の説明で、納得していたし落ち着いて見えていても、またあのクスリによる治療でお袋の身体を痛めつけるような事はしたくないなと考えていた。
明日か明後日にでも直接お話したいという事だったのだけれど、明日は大事な人と会う約束があった。

話を聞いたとしても治療方針を現状の緩和ケアから変える気はないし、姉もそういう意思だと思って自分が聞きに行くのは無理だと告げた。
代わりに姉に対応してもらおうと、すぐに連絡を取り調整してもらった。
なぜこの時期にこういう話になるのか疑問だったが、もうどうしようもないよなと思っている。

明日は気掛かりながら姉に自分の思いも含め代弁してもらい、話をしてもらおうと思う。

逃げているのか?俺は?
色々な事で葛藤が起き、心落ち着かない時間がやってくる。
2009年8月3日(月) No.836

Escape
今日は姉が見舞いに行く際に担当Dr.に説明を聞いてもらう日。
予定通り、自分は大事な人と話をさせてもらいに動いた。

まぁアフター5の飲み会だ。
詳しくは書けないが、二人は過去の上司。
一人は同じ会社の人。
それぞれ要職についている大事な方々である。

こうした面々の中に入って、違った物の見方で話を見聞き出来るチャンスは潰したく無かったのだ。
私利私欲というより、自己啓発という感じか。

連れられるがままに3軒ハシゴをして、心地よい酔い方をして家路についた。
自分ももっと視野の広い考え方が出来なきゃダメだよなぁ、と思うことしかり。
やはり自分にまだ様々な場面で自信が無いんだろうなぁ、と自己分析。
簡単に良くはならんし、地道に確実に前に進まねばなぁと思う。

勉強になりました。
ありがとうございました。
2009年8月4日(火) No.837

連荘
今日も実は職場の暑気払いで飲み。
昨晩は結構飲んでいたので、ちょっとテンション下がり気味っていうか、二日酔いよりも眠気が酷い。

そんな中で平日で病院に行かない上に連荘で飲んでいる自分への嫌悪感からか、どうにも酔えない感じ。
かみさんも今日は残業になるとも言っていて、もしもの時に連絡がつかない事を気にしててくれたのもあって、気になってスッキリしなかった。
そんなに考えるならば、参加しないで帰ってしまえばいいんだけれど、逆に気を紛らわしたい自分もいるのでややこしい。

暑気払いの席でそんな感じだったので、部長から場所を移動しようという誘いもあって、いつもお世話になっている方を連れていつもの飲み屋に行った。
そうしたら丁度かみさんからメールで「本日の残業は無し、ゆっくりしてきていいよ」とあったので、心置きなくゆっくりさせてもらった。

色々楽しい会話も出来リラックスする事が出来た。
家族と職場の仲間に感謝です。
2009年8月5日(水) No.838

いよいよ
もう終末の時なのかもしれません。
状況は認識していたつもりだったけれど、いざとなると寂しいものです。
2009年8月13日(木) No.839

前倒しで夏休み
昨晩の姉のうろたえぶりで不安になり、今日は会社を休み朝から病院に向かった。
出かけにアクシデント発生。
クルマが動かない。

ディーラの担当を呼んで助けてもらおうと思ったが、折りしも店自体が夏季休暇中・・・仕方がないのでJAFを呼んで見てもらう事にする。
バッテリーの問題だったらよいのだが、以前のようにコンピュータ周りだったらJAFでは手に負えない。

来て見て貰うまで心配だったが、単なるバッテリー上がりだった。
昨年の車検時に交換を薦められていたのに、ほおっておいたのだから仕方がない。
でも今のタイミングかよって・・・。
エンジンも無事に回り、その足でカーショップに。
バッテリーの同タイプをチェック。1.6万也。
せっかくだからより高容量のものを選択。2.3万也。
これでしばらく安心か・・・というか新車で買ってバッテリーを換えていない時点で安心じゃなかったよなぁ、と。

病院に着いたのは家を出てから2時間を過ぎてから・・・。
お袋は呼吸しずらそうに寝ていた。
途中脈拍が乱れてハラハラした、明らかに不整脈だった。
呼吸数が少ないのは麻酔によるものだと後で聞かされて納得。
血圧は下がってきているものの、まだ何とか保っている状態のようだ。
浮腫も出ており明らかに全身状態が良くない。
あとどれだけ持つのか・・・。

姉、甥っ子、姪っ子が来て久しぶりに色々な会話。
傍で寝ているお袋を置いてだが・・・。

夜は姉と勤務を終えて来てくれた姪っ子が泊まってくれるというので、簡単な食事をして我々は帰宅させてもらった。
明日の状態が気になる。
2009年8月14日(金) No.840

話が出来た
朝、泊まった姉と姪からメールが届く。
お袋も目が覚め起き上がっても居る様子。
話も出来ているようなので、この時間帯でないと話が出来ないのかも・・・と思った。

交代は昼で良いとの事なので、昼に病院に向かう。
かみさんに付き添ってもらい、午前中に赤ん坊を連れて見舞いに来てくれた姪と姉をひとまず家に送り届ける。
ぐるぐる周って病院に着いたのはもう3時を周った頃だった。

やはり寝ているお袋を見て、じっと見てるしかないかな・・と諦めて座っていた。

看護師の方が来て血圧などを測っている頃に、目が覚めたようで瞬きをしながら天井を見ている。
顔を覗きこんで見ると反応があるようなので、ベッドサイドに腰を下ろして話かけていた。
反応も微妙なのであまり認識出来なくてお互いジレンマを感じている・・・そんな状態だった。

しばらくしてお袋が手を広げて顔をくしゃくしゃにして俺の身体を引き寄せたので、寝たままのお袋を抱きしめるような格好になった。
強く俺の身体に手を回し離そうとしなかったので、こうしたかったのか・・と思いながら、「よく頑張ったね」と声を掛けた。
これで終わりと思うわけじゃないんだが、もう充分頑張ってきたのだから、苦しみを振りほどいてあげたかった。
普通に暮らしていたらこんな風に抱きあって泣くような事は無かったんだろうけれど、最後の別れのような気がして感極まってしまった。

また身体を離して色々話をしてみようと試みたが、時折色々な記憶やらが混ざってしまって、お袋の言動もはっきりしない。
「下に下りて見てきてくれ」と言うので、何を言っているのか判らなかったのだが、どうやら自宅の2階に寝ているものだと勘違いしている様子だった。
「ここは病院だよ」「自宅は俺らが確認しているから」と宥め納得してくれている様子だったが、なにやらその他にも見えている様子。

麻酔のクスリのせいなのか、あの世からお迎えが来ているのかよく判らないが、時折空間に目を泳がせて何か手振りを加えながら話をしている。
痛みも苦しみもなく、すぅーっと旅立ってくれれば・・・と思う。
2009年8月15日(土) No.841

毎日・・・
びくびくした日を送っています。
そんな気持ちとは裏腹に、今日もお袋は元気でした。

いや、確実に悪くなっているのだけれど、会話もまぁまぁ・・・
判っているのか?判らないのか?微妙なのだけれど。

誰か判るか?と聞いてもちゃんと名前を言ってくるし、判っているのだろう。
本人にしてみれば「何でそんな事を聞くのだ?」って事かもしれない。
色々なことを話しても俺らの事を認識出来るかでしか、その状態をはかる術が無い。
悲しい事だが。

今日はうちの家族全員で見舞いに出掛けた。
こうして家族を見せることが出来る生活を続けられた事が、唯一親孝行の方法なのではないだろうか。
会社での評価とか金銭的なものはさておき、元気で家族も揃って顔を見せられる事が・・・すべてだ。

明日は甥っ子が対応してくれるとの事なので、一日お任せする事にした。
明後日の夜は付き添って泊まる事にする。

2009年8月16日(日) No.842

時が止まったようだ・・・
今日は一体何曜日、何日なんだ?
先週金曜日に休みをもらって休み突入して以来、何だか感覚が鈍ってしまって訳が判らなくなっている。
どうも今日へ月曜のようだ。

甥っ子がフォローしてくれたお陰で、今日はゆっくり休ませてもらう。
見舞いも見舞いで精神的に厳しくて・・・まぁ姉は毎日行っているので、こんな事言っちゃ申し訳ないのだが・・・。

リフレッシュも兼ねて、久しぶりにウォーキングに出掛ける。
久しぶりで鈍ってしまったかな?と思ったが、問題もなくすーっと歩けた。
日差しは強かったが、風も適度にあり、空は青く雲が夏らしい風景を作っていた。
いつものコースを色々な事を考えながら歩いた。
少しスッキリした。
2009年8月17日(月) No.843

泊まりこむ
今晩は俺が病院の付き添い。
昨晩など、起きあがろうとしたり、意味不明な言動があったりで大変そうだった。
姉にも悪いので今日、明日は泊まる事にした。
状態にもよるが、俺が夏休みの間は泊まっても良いと思う。

ただこの状態が何時迄続いてしまうのか、実は結構大変な事になってしまう感じもあって参った。

姉もかなり参っているようなので、フォローしなきゃいけないのだが。
2009年8月18日(火) No.844

眠れず
結局ロクに眠れず朝を迎える。
危険な状態ではないものの、挙動がおかしい。
こんな時、頭の中はどう思考が働いているのだろう。
それを思うと切なくなってくる。

今晩も泊まる予定だったが、姪が泊まってくれる事になったので休ませてもらうことにした。

2009年8月19日(水) No.845

昼間の動き
昨晩泊まってもらえたので、昼間は受け持つ事にした。
夕べはそれほどおかしな事は無かった様子。
先日よりも全身状態は良い感じ。
2009年8月20日(木) No.846

昼間の動き2
連日うだるような暑さが続く。
泊まってくれている姪と交代で昼に病院に向かう。
今日はさっぱり認識力がなかった。
疎通するのを半ば諦め、本当に付き添っているだけになった。

本心かどうかわからないが、俺の事を認識しているのだけれど、「助けてくれない」と言われたのはショックだった。
2009年8月21日(金) No.847

リフレッシュ
今日は甥と姪でフォローしてくれるので、一日フリーにさせてもらった。
部屋にこもっていてもしょうがないので、久しぶりにウォーキングに出る。

実は病院で付き添っていても運動量が普段の会社に行く日と比べても格段に少ないのに加え、飲んで菓子を食べてとイカン環境が続き体重も増加傾向。
いつものコースを歩いて帰ってきたら、ガクン!と落ちた。
すげーって感じの絞れかた。

本当はこの一週間で旅行に行く日以外は、絞り込もうと思っていたのだけれど、まさかこうなるとはなぁ。
明日は最後の夏休み。
昼に病院で付き添って終わり。
2009年8月22日(土) No.848

夏休み?
もう夏休みなんだか、なんだかわからない毎日だった。
不思議な感覚。
すごく休んでいるような気がするし、本当に会社のイメージがすっかり頭から抜け落ちてしまった週だった。
これで社会復帰できるのだろうか?

今日は姉が泊まり、明けは病院から出社するとの事。
夜8時頃交代に来たのだが、昼は数回おかしくなっていたので、その様子を伝え交代間際に脈拍が乱れだしたので、ちょっと残って様子を見ていた。
結局特にそれ以上変動が無かったので帰宅。

明日は会社か・・・実感がない。
2009年8月23日(日) No.849

様子を見に
昨日は早く会社を出て病院に行こうと思っていたんだけれど、結局トラブルというか問題が発生して、打ち合わせになってしまったので諦めた。
今日はそこそこ帰れそうだったのでチャイムが鳴って早めに帰社。

いつもは歩く距離なんだが時間が惜しいので、タクシーを捕まえて駅まで向かい、最短ルートで病院に向かう。
そんなにしても病院に到着するのは、19時台になってしまう。

まぁ連日付き添ってくれている、甥の陣中見舞いのようなものなので、まぁいいか・・・と。
容態も落ち着いており、時折不穏な動きになるものの、まぁ良い感じらしい。

バスの時間に合わせて帰宅。
2009年8月27日(木) No.850

最終章
20世紀少年の話だ。

お袋の状態が気になって果たして公開時に観に行けるか判らなかったんだけど、大丈夫そうなのでSyunが部活が無い日という事で、公開初日に行くことにした。

さすがにストーリーは書けないが、ともだちが復活してからのエピソードを色々盛り込んで一気にラストまで持っていってしまい、正直雑多な感じがして残念に思っていた。
しかし、試写会ではカットされていたという部分(21世紀少年の上下巻って感じかなぁ)はナルホドと思わせる感じでよかった。

コミックとの違いを謎ってみよう・・・・。
2009年8月29日(土) No.851


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